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2007/11/16
防衛省の疑惑解明を最優先に 会見で簗瀬参院国対委員長




 簗瀬進参院国会対策委員長は16日午後、国会内で定例会見を行い、19日の本会議において与党側が求めていた給油新法の趣旨説明・質疑が行われないことが確定したと報告。(1)イラク特別措置法廃止法案(イラクからの自衛隊撤退法案)、肝炎医療費助成法案、郵政株式売却凍結法案(郵政民営化見直し法案)の議員立法3案の審議入り(2)防衛省の疑惑解明の優先――を求めていたが、再三にわたる自民党国対委員長との会談で明確な回答が得られなかったとして、その経過を説明した。

 15日に行われた参院外交防衛委員会での守屋前防衛事務次官の証人喚問により「新たな疑惑が深まった」との見解を明示。証言の中で、山田洋行元専務との宴席に同席した人物として、額賀財務大臣と久間元防衛大臣の存在が明らかになったことについて、単なる接待疑惑、公務員倫理の問題に留まらず、「日本の安全を守るための防衛庁から防衛省へと長年に渡る構造的な問題点である政官業の癒着の構造が、極めて明快な形で姿を現しつつある」と指摘。「疑惑解明を最優先の課題にしなければ本当の意味での議論はできない」ことを強調した。

 また、額賀財務相の名前が挙がったことに関しては、19日の決算委員会、22日の財務委員会で疑惑追及を中心に議論するよう与党に求めているとの方針を明示した。

 さらに、この問題について見解を求められた福田首相が「宴席に臨むことがある」とした発言に言及。「李下に冠を正さず」のことわざの通り、疑惑を持たれるような宴席は避けるのが常識であるとして、このことからも国民感覚との乖離していると批判した。
 
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