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2007/12/10
【参院決算委】薬害肝炎一律救済の政治決断求める 福山議員




 福山哲郎議員(参議院政審会長)は、参議院決算委員会で10日午前、平成18年度決算の全般質疑に立ち、薬害肝炎被害者の一律救済ための政治決断を福田首相に迫った。首相は、当初、「政治判断はできない。委細、詳細を知らないので」と答えたが、再三の追及に、舛添厚労相の「13日の大阪地裁の和解案を待ち、あらゆる可能性について総理の指示を仰ぎたい」との答弁を踏まえ、「13日、そのことに専心する」と答え、政治判断に含みを持たせた。

 福山議員は、まず、厚生労働省が隠蔽していたリスト418人の内、加地さんが厚生労働省からの通知を待って裁判を起こしたこと、東京地裁の判断基準では、救済対象にならない患者が出ることを指摘、全員を救済対象とするには、政治決断しかないとして「一律救済するのが国の責任」と、決断を迫った。首相は「間違いがあったと思う。今週中に和解案がでるので、その段階で関係省庁協議して対応したい」と答弁。

 福山議員は「そんな役人答弁いらない」と批判し、鳩山法相に見解を質した。法相は「私の立場では論評できない」と、これまた官僚答弁に終始。福山議員は「これが福田内閣です」とその体質を厳しく指摘し、重ねて「これでは患者は救われない。一律救済も選択肢の一つとぐらい言えないのか」と詰問した。

 首相は「判断できない。委細、詳細を知らないので」と開き直った。このため、福山議員はこれ以上質問できないとしたが、舛添大臣が、経過を説明した上で、「あらゆる可能性について総理の指示を仰ぎたい」と答弁した。

 次に、福山議員は、防衛省の水増し請求について質問。額賀財務相が、防衛庁長官時代、調達問題で問責決議を受けている最中にも、水増し請求があったこと、10年以上も続いていることを指摘、防衛省の体質を批判した。

 その上で、ヘリコプター装備調達をめぐり、山田洋行の水増しが指摘された2002年、現地調査のために省の職員の海外出張に山田洋行の職員が同道している「信じられないことがある」と指摘した。石破防衛相は事実と認めた。

 最後に、温暖化対策、CO2排出対策を年内にまとめるよう求めて、質問を終えた。
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