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2000/02/01
「民主党の新しい発想に期待」クシュネール国連特別代表が来党
 コソボの和平をめざして第一線で活躍しているクシュネール国連事務総長特別代表が2日、来日中の忙しい日程を縫って党本部を訪れ、鳩山代表、羽田幹事長らとコソボの現状や今後の見通しなどについて懇談した。広中和歌子副代表や簗瀬進国際交流委員長をはじめ、岡田克也・藤田幸久・中川正春・中桐伸五・奥田建各衆院議員、内藤正光参院議員も参加した。

 クシュネールさんは現在、国連コソボ・ミッション(UNMIK)代表を務めている。世界中の紛争地で人々の命を救う活動をしているNGO「国境なき医師団」の創設者でもある。

 懇談では、クシュネール特別代表がコソボの現状について(1)一時は80万人以上に上ったアルバニア系難民のうちすでに77万人を超える人が帰還しているが、空爆により12万戸が破壊されたため住居が全くない。(2)しかし今なお行方不明者が7000人いて、生死もわからない。(3)国連は失われた行政機能の再生に努力しており、殺人や誘拐事件が減るなど治安状況は改善されてきている――などを説明。

 その後、鳩山代表の「住宅建設やインフラ整備などの活動は重要だが、いっぽう真の和平の達成に向けて私たちが提起すべきことは何か」との問いに対し、特別代表は「武器を使わないルールを国際社会はつくれるだろうか。これから国際社会が行うべきは紛争を予防する予備的措置だ。民主党のような進歩的な政党からそのような新しい発想がでてくることを期待している」と表明。さらに予防外交の重要性を指摘し「20世紀は破壊の世紀だったが、21世紀は和解をすすめる世紀になるだろう」と述べた。
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