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2007/12/19
子どもたちを守る法改正に向けて インターネットホットラインセンターを視察
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民主党こども・男女共同参画調査会・総務部門・内閣部門は18日午後、子どもが安心してインターネットを利用できる環境の整備について検討することを目的に、財団法人インターネット協会「インターネットホットラインセンター」を視察。神本美恵子『次の内閣』ネクスト子ども・男女共同参画共同参画担当大臣、原口一博ネクスト総務大臣、松井孝治ネクスト内閣府担当大臣をはじめ多くの議員が参加した。
インターネットホットラインセンターは、近年、インターネット上における児童ポルノや規制薬物の広告等の違法情報や、犯罪その他の違法行為を引き起こす原因となるなど公共の安全や秩序に対する危険を生じさせる情報の流通が社会問題となっていることを背景に、インターネット上の違法・有害情報への対応を効果的かつ効率的に推進していくためには、広くインターネット利用者からの情報提供を受付け、情報選別が必要であるとして警察庁からの業務委託として設置されたもの。
視察ではまず、担当者から(1)インターネットホットラインセンターの業務概要(2)違法・有害情報の実例――の説明を聴取。(1)については、インターネット利用者から違法・有害情報に関する情報提供を受付け、提供された情報を分析した結果、違法情報であれば警察庁へ通報、有害情報(公序良俗に反する情報)と判断すれば、プロバイダや電子掲示板の管理者等へ、契約に基づく対応依頼を行う等の内容が示された。(2)については、わいせつ物公然陳列、出会い系サイトでの様々な誘引、規制薬物の広告といった違法情報、復讐請負、自殺仲間の勧誘・誘引といった有害情報の具体例が紹介された。
その後の現場視察では、1日平均250件の情報提供に対して職員7人が対応、現在作業している案件は緊急性の高いものを除き1週間前のものであるという実態を確認。情報提供のあったサイトの過激な画面と、違法、有害情報の通報文書作成画面と、2台のパソコンを前に作業を行う職員を目の当たりにした議員たちからは同情と感嘆の意が寄せられた。センター側からは、日々の業務での過激なサイト閲覧により女性職員にトラウマが生じる例を指摘、カウンセリングケアの必要性があるとの説明もなされた。
現場視察後の質疑応答では、人員増員等の体制強化の必要性とともに、技術開発が急務であることを共通認識として確認。有害サイトの削除については、サイト開設者に作為義務があるか否かの判断が難しいことにも言及、プロバイダは基本的にはセンターの削除依頼に対して応じるものの、稀に応じない場合もあり、直接の発信者でないが故の対応の難しさも指摘した。そのうえで、民主党としては有害サイトから子どもたちをどう守るか、学校裏サイトや援助交際サイト等から子どもたちを守るために法改正を行う方針を表明。センター、警察庁ともに賛同の意を示した。
視察後の会見で松井ネクスト内閣府担当相は、視察の主旨と実態を報告。高井美穂衆議院議員は、「児童が安全で安心してインターネットを利用できる環境整備に関する法律」として、2006年提出の「電気通信事業法の一部を改正する法律案(携帯電話有害サイト接続制限法案)」をさらにブラッシュアップした法案を検討中、来年の通常国会において提出する意向を明らかにした。内容については、電気通信事業者に対する有害サイト等を規制するフィルタリングサービスの促進に加えて、携帯電話やパソコンの有害サイトから子どもたちを守る観点から作成する方針であることを強調した。
神本ネクスト子ども・男女共同参画共同参画担当相は子どもたちを蝕む様々な有害サイトを実際に閲覧したショックを述べたうえで、1年間約6万件の通報に対して違法情報については約86%、有害情報については約75%を削除している実態を指摘。「フィルタリングだけでは子どもを守れない」と強く訴え、子どもを守るために法案作成は急務であるとの認識を述べた。
松井ネクスト内閣府担当相は与党でも同主旨の法案が作成中であるとの意見に対して「内閣法では時間がかかる」として、子どもたちを救済する意味においても緊急性が求められると主張、民主党としての議員立法作成の必要性を述べた。
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