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2008/01/27
道路特定財源のムダづかいの最たる事例・朧橋視察 福岡県八女市で菅代表代行
巨額の資金を投入した橋だが道が繋がっていない!




 菅直人代表代行は26日、福岡県八女市上陽町に架かる朧(おぼろ)大橋を訪れ、橋の現在の使用状況などを視察した。この橋は別名「まこと橋」と地元では呼ばれているもので、道路族のドンである古賀誠自民党選対委員長が中心となって建設した。八女市側と久留米都市圏とを結ぶためという名目で建設されたが、橋の向こう側の道路は未整備で「道が繋がっていない橋」という税金のムダづかいの象徴のような存在だ。

 菅代表代行は、293mの橋を歩いて渡りながら、「あまり使われていないのか、ずいぶんきれいだ」と感想を口にした。

 続いて、橋から1、5キロ程のところにある市道の工事現場に移動。付近の住民の方から、「橋はあれば使うのでそれなりに使っている」という意見に加えて、「ここでは家族で一人に一台車を持っている。(橋もいいけど)ガソリンを安くしてほしい」という話を聞いた。

 視察を終えた菅代表代行は、「前から車の通らない橋があるということは聞いていた。今回、いよいよ道路特定財源が本格的に議論されることになって、道路特定財源が、具体的にどのように使われているか、(ムダづかいの)象徴的なものとして、間接的に聞いたので、直接見て見ようと思った」と、今日視察に訪れた理由を述べた。

 続けて橋の現状について「交通量が無く、この先の集落のところで通行止めになっている」と話し、「地元の方は使われてはいるようだが、(それでも)あまり利用されていないようだ」と語った。記者団から、「道路も欲しいがガソリン代も下げて欲しいという声もあるが」との質問に菅代表代行は「田舎に行くほど自動車以外での移動がしにくい。ガソリン・軽油の値上がりが打撃になっている」としたうえで、それぞれのところ(自治体)で道路事情がある。(裁量権を持って)福祉目的などにお金を使えるように、特定財源というものはやめた方がいい。自治体の判断で使えるようにしたほうがいい」と、分権と言う意味からも地方に財源を移譲したほうがいいとの考えを強調した。

 そして、国会での論戦においても、「巨額の資金を投入しても果たして相対的にバランスの取れたものになっているのかを含め、道路特定財源のあり方の象徴として取り上げたい」と語った。

 この日の視察には、楠田大蔵衆議院議員、大久保勉参議院議員、いなとみ修二福岡県第2区総支部長、山本剛正福岡県第8区総支部長、中屋大介福岡県第7区総支部長も参加した。
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