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2008/02/01
鳩山幹事長、世界宗教者平和会議メンバーと面談




鳩山由紀夫幹事長は1日午後、党本部にてレオニド・キシコフシキー国際委員会実務議長をはじめとする世界宗教者平和会議(WCRP)のメンバーと面談。今年7月、洞爺湖でのG8サミットに先立ち、世界宗教者平和会議(WCRP)で諸宗教者が集まるサミットを開催することを報告するとともに、世界平和、地球環境問題への取り組みなどについて意見交換した。面談には岡田克也副代表、宗政会会長の仙谷由人衆議院議員も同席した。

 鳩山幹事長は冒頭、WCRPのメンバーの訪問に感謝と歓迎の意を述べるとともに、世界における様々な活動に敬意を表明。民主党の「政治家であると同時に宗教者の心を自らに備えることが政治活動において重要である」との共通認識を示し、相手・国民の立場を尊重する姿勢に共感の意を表した。また、7月に開催されるサミットについて、「異なる宗教を有するWCRPの指導者の方々が一堂に介し、地球温暖化問題など世界的規模の議論を行うことが世界平和に向けて大きな力を持っていると確信している」とその意義を称えた。

 庭野WCRP日本委員会理事長は、1970年に開始した今年38年目を迎えるWCRPの活動内容に言及。この年を境に宗教協力の潮流がだんだんと力を増し、今日ではWCRPの世界的なネットワークを通じて、さまざまに平和活動に取り組んでいると紹介した。キシコフスキー氏は、2006年の第8回世界大会で採択された「京都宣言」に盛り込まれた「シェアード・セキュリティー(共有化された安全保障)」の概念を解説。「全ての人類は相互に繋がっており、他者の安全なくして自らの安全はない」「自分が望むことを相手にしなさい」とする「共有化された安全保障」の考えは、国際的な政治の文脈の中でも理解され、実践できる概念であるとの認識を示した。それと同時に「これは全ての宗教に共通する普遍的な考え方である」と明言。「他者の安全保障を犠牲にしてまで、自分だけの安全を確立しようとするのは本当の安全ではない」と語った。

 加えて、フィンランド政府と連携する形で、「共有化された安全保障」に関する円卓会議を企画し議論を深めたことも明かし、他政府との連携も強化していく意向を明示。民主党との面談についても、宗教家として、政治家としてよりよい世界のためにともに取り組んでいる者同士の対話の重要性を強調した。

 鳩山幹事長は、「共有化された安全保障」について、民主党のコンセプト「自立と共生」と重なる考え方として、「心から共鳴する」と理解を表明。仙谷議員は、中東における紛争緩和、人質問題への尽力などWCRPの活動に敬意を示し、「政治家としても感謝する」と述べた。また、世界的に格差が拡大、経済的に弱い地域で特に地球環境が危機的な状況にあることを指摘。「諸宗教者サミットでこれらの問題を取り上げることは極めて意義深い」と述べ、「大変なエネルギー必要だが成功をご祈念する」と語り、民主党としての協力姿勢を鮮明にした。
 
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