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2008/02/07
【衆院予算委】岡田副代表、道路特定財源、地球温暖化対策を質問




 岡田克也副代表は7日午後、衆議院予算委員会で、道路特定財源や地球温暖化対策について質問した。

 道路特定財源が充てられる道路整備中期計画について、岡田議員は、住民に選ばれた首長が道路予算獲得のために役所に陳情へ行くことに違和感を覚えると述べ、首長は住民を代表する存在であるにも関わらず役所に頭を下げないと住民から集めた税が予算として配分されない構造を問題視し、首相の見解を質した。福田首相はそれほど違和感はないと答え、「もしこの制度をやめるというならば、それなりの対案を出すことが大事だ」とした。

 続いて岡田議員は、1987年に閣議決定された「第四次全国総合開発計画」に基づく高速道路1万4000kmの整備に言及。道路公団民営化議論の際の小泉元首相の答弁や人口推計を挙げて、次の世代に責任を果たすためにも、将来の日本を見据えた議論を求める考えを示した。

 さらに道路特定財源制度について「なぜ最初に道路ありきなのか」と指摘、道路特定財源は一般財源化すべきとしていた小泉・安倍時代から後退したのではないかと質問した。福田首相は後退しているわけではないという見解を示したが、額賀財務大臣は、対案を出してもらえればはっきりした議論ができると述べるだけで、「なぜ最初に道路ありき」かの理由は明言しなかった。

 岡田議員は、これから財政が厳しくなる中、国民一人当たり10年間で50万円、計59兆円を「道路整備計画」に投じることについて「国民にとって説得力ある話とは思えない。今後議論して、しっかりと見直していきたい」と表明した。

 岡田議員はまた、温室効果ガスの排出量削減目標の達成と今後の施策について福田首相、鴨下環境大臣と議論。しっかりとした制度的な枠組みが必要であり、政治家が地球温暖化防止へ責任を果たす時だとした。

 セクター別の積み上げを作るという日本のルールを世界に提案したいと語った鴨下環境相に対し、岡田議員は「まず『国としてこれをやる』というきちんとした意思の表明が、国としてあるべきではないか」と見解を述べ、例えば2020年には25%〜30%削減といった数字を持たなければならないと語った。

 福田首相が「我が国が数字を示せばいいというものでもない」と答えたため、岡田議員は「各国が野心的な数字を出している。日本が自分の数字も持たないでサミットでやると言っても、説得力を持たない」と批判。

 政府や経済界がダメだと言っている間に、排出権取引やキャップアンドトレードなど、どんどんルールができ、できたルールに後から乗る形になる状態について、岡田議員は「日本の将来の競争力という点からも問題だ」と提起し、しっかりとした対応を政府に求めていく考えを改めて表明した。
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