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2008/02/13
ガソリン税等の租税特別措置を一括法案化する政府手法は反民主主義 簗瀬参院国対委員長




 簗瀬進参議院国会対策委員長は13日午後、国会内で定例の会見を行い、参議院での予算審議に対する考え方や日銀総裁人事のあり方などについて、記者団に語った。

 はじめに簗瀬参議院国対委員長は、衆議院予算委員会について、「民主党議員によってしっかりと論点を見出す良い質問が続いていることから、政府・与党がこれまで行なってきた道路行政の問題を追及する『道路国会』といった様相が強くなっている」との感想を述べた。

 続いて、今国会の争点として年金、経済不況、道路が挙げられる中で、建築基準法の厳格化に伴う混乱によって住宅着工が急減した問題に関して、改正に伴うマニュアルやソフトづくりの面で作業が極めて遅れていることを指摘し、「この状況を重視し、争点をあてた取り組みをしていくべきではないか」との考えを示した。

 また、簗瀬参議院国対委員長は、参議院での補正予算審議の際に大田経済財政担当相が「建築基準法の新制度に対する消費が遅れていることからGDPが0.6%下がる」と建設不況を認める趣旨の答弁があったにも拘らず、冬柴国交相はその問題に対する取り組みと認識が対照的で問題の重要に対する認識が極めて足りないと批判した。

 さらに日銀総裁人事について簗瀬参議院国対委員長は、「人事検討小委員会で議論を経た上で、最終的に国対役員連絡会で決定する運びとなったことを改めて報告した。

 次に参議院で行なわれる予算委員会での審議に対する考え方については、「衆議院での論戦が参議院での審議に大きく影響する。議長あっせんにもあったように、公聴会や参考人質疑を十分に行うことを前提とし、衆議院の頑張りをバックアップし、参議院でも徹底審議を行う」と述べた。

 最後に、簗瀬参議院国対委員長は、租税特別措置法案が特別措置の項目を全て一括して法案提出する政府・与党の手法について、「個々の論点を隠すために、民主主義である健全な国会のあり方を阻害する。極めて反民主主義的なやり方である」と厳しく非難し、原則徹底審議を貫くべきとの認識を語った。
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