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2008/03/04
与党は間違いを認め、もう一度衆院で予算審議をやり直すべき 平田参院幹事長




 平田健二参議院幹事長は4日午後、国会内で記者会見を行い、政府・与党が衆議院で予算案などを強行採決したことや同日参議院予算委員会が委員長職権で勝手に開催されたことなどについて記者団に語った。

 はじめに、衆議院で政府・与党が平成20年度予算案ならびに予算関連法案、税制関連法案を強行採決して、不正常な形で参議院に送付したことについて言及し、「言うまでもなく両院議長のあっせん案の前提を崩す、明白な違反である」と厳しく批判し、両院議長のあっせん案は政府・与党の暴挙によって反故にされたとの認識を示した。

 次に同日、鴻池参議院予算委員長が職権で参議院予算委員会を開いたことに対して、「話し合いも何もなく、理事会も行なわないまま、勝手に開催したことは大変な暴挙であり、近年にない話である」と非難すると同時に、このような状況では、当面の間、予算委員会の開催が難しいとの見方もあわせて示した。

 また平田参議院幹事長は、参議院での審議に応じていないことについて、「いたずらに審議しないということではなく、衆議院(の質疑)で道路の中期計画、10年間で59兆円の根拠をもっと明らかにすべきと言って来た」と主張。しかしながら、与党側は衆議院で4時間の集中審議を一回開催しただけで一方的に打ち切ったことなどから、「時間の長さを単に考えるだけではなく、実質的な討議がなされたかが重要である」との認識を表し、衆議院での審議は尽くされていないと説明した。

 さらに平田参議院幹事長は、「今回の責任は全て政府・与党にある」と指弾し、この状況を打開するためには与党側からしっかりとした解決案を提示すべきとの考えを明らかにした。

 最後に与党側が、「野党は衆議院でもっと審議すべき」と言っていた反面、参議院では審議に応じないことへの矛盾を喧伝していることについて、「我々が提案したにも拘らず、与党側が強引に審議を打ち切ったので、与党自らが審議できる状況に戻すべきだ」と反論し、「予算案は間違いであったから、もう一度衆議院でやり直すくらいの話があれば、審議に応じる可能性はある」とあくまでも与党の暴挙に対して徹底抗戦の構えをみせた。
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