ニュース
ニュース
2000/02/09
鳩山代表、岡田NC大臣が衆院本会議で代表質問



「首相答弁は無味乾燥。反省なし」鳩山代表



「財政は破綻一歩手前、国民の不安増大させた」岡田NC大臣
 民主党の鳩山代表とネクスト・キャビネット(NC=以下略)の岡田克也財政・金融大臣は、9日に開かれた衆議院本会議で質問に立ち、国会混乱の原因と責任、ドコモ株疑惑、財政再建策などについて、小渕首相らを厳しく追及した。

 「小渕総理、あなたは長い歴史で培われた国会運営のルールを粉々に破壊した」――厳しい表情で口火を切った鳩山代表は、憲政史上初めて強行された委員会審議なしの本会議採決をあげ、「行政府が国権の最高機関である国会を従わせた。議院内閣制の原則をも壊してしまった」と官邸主導の強硬な国会運営を改めて批判。さらに「解散権は自分にあると豪語しているが、よもや主権まで自分にあると考えているのではないか」とただした。

 鳩山代表は、首相の政務秘書官が不正にドコモ株4000株を取得し、25億円の財産を手にしているとの疑惑を取り上げ「明確に釈明せよ」と迫った。さらに経済政策にも言及し、「総理は景気回復と財政再建を同時に追求できないと言うが、一兎も得ていないではないか」と指摘。そのうえで、「財政規律を重視しながら経済構造改革をすすめることが、日本経済が生き延びる唯一の道であり、予算編成にあたってもこの理念が根底になければならない」と主張した。

 続いて質問に立った岡田大臣も、「総理はこの1年半で財政を破綻一歩手前の状況に追いやり、構造改革を先送りにし、国民の不安を増幅した」と指摘。さらに「財政構造改革なしに景気に波及効果のある公共事業は実施できないし、構造改革を先送りするから多額の国債発行に頼り、国民に大インフレや大増税の予感を抱かせて景気の足を引っ張っている。景気回復と財政構造改革を同時にやるべきだ」と主張した。岡田議員は社会保障制度改革の先送りや理念なきペイオフ解禁の延長なども取り上げ、自自公による無責任、無内容な政治を痛烈に批判した。

 本会議質問を終えて国会内で会見に臨んだ鳩山代表は、小渕首相の答弁について「全体的に無味乾燥、しかし、秘書官のドコモ株疑惑に関してだけは反応が違った」と感想を述べた。代表は、「三権分立というルールさえ破った与党の反省を求めたが、全く“意に介さない”答弁で反省はなかった。遺憾」と述べ、さらに財政運営に関する答弁についても「景気回復と財政構造改革の二兎は同時に終えないという首相の誤った認識に対し、二兎を追わねば一兎も得られないと申し上げたが、認識は平行線のまま。あのような認識で組まれる予算では、景気が回復する可能性はない」と指摘し、「今後さらに党首討論の場などで大胆に提起していきたい」と述べた。
関連URL
  小渕内閣総理大臣の施政方針に対する代表質問(鳩山代表)
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=8819
  衆議院本会議代表質問(岡田NC大臣)
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=11733
記事を印刷する