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2008/03/27
税制改正法案で与党が2/3の再議決を行使することは許されない 輿石参議院会長




 輿石東参議院議員会長は、27日午後記者会見を行い、3月31日で年度末を迎える中での予算案、予算関連法案をめぐる今後の国会の見通しなどを記者団に語った。

 冒頭、輿石参議院会長は、衆議院での2/3の賛成で再議決する憲法59条第2項に対して、「最近この言葉が平気で使われているが、滅多にやってはいけないことである」と政府・与党側の税制改正法案に対する動きをけん制した。

 また「一回再議決を使えば麻薬のように何回でも使おうとして、国民を麻痺させようとしているのではないか」と民意を無視した何でもありの政府・与党の姿勢を批判した。

 さらに輿石参議院会長はこのような政府・与党の政治姿勢に対する問責決議案の取り扱いについて、「問責決議案を出すということは、その内閣とは審議を一切しないことになる。その覚悟を決めた時に出すことになる」との基本的な考えを表すとともに、国民の民意も見極めながら判断していくことが大事であるとの認識を語った。

 続いて輿石参議院会長は、昨日予算委員会で集中審議を開催することを理事会で確認していたにもかかわらず、与党側が一方的に反故にしたことに対して、「これを審議拒否と言わずして何と言えるのか」と厳しく非難した。

 その上で、各報道機関が昨日の与党の行動を「審議拒否」ではなく、「審議入りせず」と論評していることに対して懸念を示し、与野党それぞれの行動に対し、報道の公平性、中立性が保たれていないことを憂慮した。

 最後に輿石参議院会長は、道路問題が次の総選挙の争点になるかとの質問に対して、「道路特定財源維持化廃止かという点でもこれだけ政策に違いがあるのだから、十分になりうる。ただそれ以外にもイージス艦事故や年金問題等の様々な問題もある」と語った。
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