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2000/02/14
【衆院予算委】菅政調会長が財政構造改革、首相周辺の株疑惑を追及
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衆院予算委員会の総括質疑が14日開かれ、民主党の菅直人政調会長、海江田万里 ・池田元久両衆院議員(ともに予算委員会理事)が質問に立った。3人は財政構造改 革や経済見通し、ロケット開発などの問題について政府の姿勢をただした。
菅政調会長と海江田議員は、小渕首相周辺で指摘されるドコモ株疑惑について独自 調査をもとに経緯などを厳しく追及。菅政調会長は疑惑を究明するため、小渕首相の 古川俊隆政務秘書官の証人喚問を要求した。また池田議員は財政問題について集中的 にただした。
●「小渕内閣のキーワードは、バラマキ、先送り、無責任だ」菅政調会長
菅会長はまず政府予算案について、「硬直した財政構造を変えない限り、いくら借 金をして予算をバラまいても景気は回復しない」と批判。さらに、公共事業の大きな 割合を占める土地改良事業をとりあげ、その配分を決める土地改良事業団体の地方連 合会役員に青木官房長官をはじめ自民党議員が多数就任している事実にふれ、「天下 り官僚と族議員が公共事業に食いこみ、それをベースに選挙までやっている典型だ。 だからいつまでたっても財政構造改革はすすまず、景気も回復しない」として、財政 構造改革を棚上げしたまま予算バラマキを続ける政府の姿勢を厳しく追及した。
これに対し首相は「少子化対策や情報通信事業対策など従来と異なる重点項目を設 けている」と答弁。菅会長がさらに「それは調整の次元の話。吉野川可動堰などムダ な事業の削減や中央行政の地方への転換、官庁の縦割り予算の解消など、財政構造改 革はすべて棚上げされたままだ」と重ねて指摘したが、首相は「年度ごとに対応して いる」と具体的な答弁を避けた。
●「国民が身を切る思いの時に、濡れ手で粟の大儲け納得できない」ドコモ株疑惑
続いて菅会長は、NTTドコモ株疑惑について「国民が身を切る思いをしていると きに、郵政族である首相の秘書官と実兄が全部で9人しかいない未公開株の個人保有 者になり、濡れ手に粟の大儲けをしているのは納得できない」と強調。
その上でこの問題が国会で取り上げられた1998年10月1日の夜に、古川秘書官が 『株を譲渡してもらった』と主張している故・石井康元氏の未亡人宅を訪問したこと を取り上げ、「首相の指示ではなかったのか。秘書官は首相の代わりに未公開株を受 け取ったのではないか。私たちは、石井未亡人に直接会ったが、本人はそうした(株 を譲ったという)事実はないと断言している」と迫った。しかし首相は、「そのよう な指示をしたことはない。この問題を報じた週刊誌を秘書官が名誉毀損で刑事告訴し ており、捜査当局が明らかにしてくれると思う」と述べ、肝心な事実経過についての 言明を避けた。
このため菅会長は「あなたは本会議で国民に疑惑を明らかにすると発言したではな いか」と指摘し、古川秘書官の証人喚問を要求。理事会で協議されることになった。
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