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2000/02/16
「論憲の立場であらゆる問題を議論する」衆参両院の第1回「憲法調査会」
 今国会から開設された衆参両院の憲法調査会が相次いで第1回の会議を開いた。

 16日の参院憲法調査会では、まず各会派の代表が運営方針について所信を表明。 民主党・新緑風会の江田五月理事は「はじめに憲法改正ありきの立場はとらない。同 時に憲法改正をしてはならないとの立場もとらない。21世紀の『この国のかたち』 を構想する立場からあらゆる問題について議論していく」「私たちは『論憲』の立場 に立ち、論議を避けたり、先送りしたり消極的な立場をとらない」と表明。

 続いて自由討議にうつり、民主党・新緑風会から5議員が発言した。笹野貞子議員 は「女性に関する問題で、憲法の理念に現実が追いついていないことを十分に調査す べき」、高嶋良充議員は「社会の現実と憲法のかい離があるのは事実。どの条文がか かわるのか、どこに不備があるのか明らかにする必要がある。国民の中に入って議論 できる場を設けたい」、簗瀬進議員は「明治憲法、太平洋戦争の敗戦で終わる憲法成 立過程前史の総括が必要。明治憲法は当時すぐれた憲法だったが、その中からなぜ軍 部の独走が生まれたのか分析が重要」、直嶋正行議員は「国民世論の理解や後押しが なければ現実に新しいものはできない。はじめに出口を決めるやり方ではなく、議論 を深める中でまとめるタイミングはおのずと決まってくる」、浅尾慶一郎議員は、 「学識経験者も交え、憲法とは何か、何をするものか、何のためにあるのかという議 論もしていただきたい」と提案した。
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