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2000/02/16
【衆院予算委】児童虐待防止法の制定が急務=肥田美代子衆院議員
 肥田議員は、新潟県の少女監禁事件について「もっと早期に発見できなかったの か。容疑者の母親も暴力を振るわれ保健所に相談に行っている。ほかの公的機関との 連携の不十分さなど、警察組織のたるみが原因ではないか」とただした。田中警察庁 長官は、「初期捜査で容疑者の前歴が警察のパソコンに入力されておらず、各所轄署 ごとの連絡も不足していた」と認め、保利国家公安委員長も「京都での容疑者取り逃 がしもあり、特令を出して(たるみを)ただしたい」と答えた。

 さらに肥田議員は、「この事件は明らかに児童虐待だが、現行の児童福祉法では家 庭への立ち入り調査ができない。負傷した子どもを診察した医師が警察に虐待と届け たくても誤認した際の免責事項がなく、なかなか通報できない。衆院の青少年特別委 員会でこうした欠陥を埋める『児童虐待防止法』制定が決議されたが、厚生省は前向 きに制定に取り組むべきだ」と迫った。だが丹羽厚相は「すべて法律で片づくと思わ ない。現在の法制度内でもやるべき課題が多い」と消極的な姿勢に終始。このため肥 田議員は、「全国の児童福祉相談所の8割が現行法では児童虐待に対応し切れないと 回答している。『防止法』があればこの種の事件の再発を予防できる」と法制定を重 ねて要求し、丹羽厚相も検討を約束した。
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