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2008/04/24
幹事長、後期高齢者医療制度に怒り 「年金天引きぼったくり・怒りの75集会」で 山口




 鳩山由紀夫幹事長は24日午前、岩国市内で開催された「年金天引きぼったくり・怒りの75集会」に出席。山井和則『次の内閣』ネクスト厚生労働副大臣とともに、後期高齢者医療制度により生活が圧迫されている地元お年寄りの生の声を受け止めた。集会は当初予定していた会場では収容できないと判断し、急遽場所を変更、広くなった会場は約150名の参加者の熱気で溢れた。

 はじめに挨拶に立った山井ネクスト厚労副相は、人間ドックを受診しようと市役所に行った際、75歳以上に対する補助は打ち切りになったと告げられた自身の父親の話を紹介。後期高齢者医療制度の導入により全額負担が課せられることについて「75歳以上の人は病気の早期発見をしなくていいと言わんばかりだ」と述べ、受けられる医療を制限する同制度に怒りをあらわにした。

 さらに、政府と社会保険庁の責任に他ならない「消えた年金問題」は未解決であるにもかかわらず、その不十分な年金給付金からの保険料天引きはさっさと行うという、国民無視の後期高齢者医療制度の実態を列挙。山井ネクスト厚労副相は、本来ならば、高齢者に対しては、長寿に繋げる安全・安心の医療制度を国を挙げて整えるべきであると主張、それとまさに逆行する政府・与党による後期高齢者医療制度は「年寄りいじめの何物でもない」と指弾した。

 何としても「現代版姥捨て山制度」ともいえる同制度を廃止に追い込み、「人の道に反した冷たい政治から血の通った温かい政治に変えていく」との決意を山井ネクスト厚労副相は表明。そのためには、山口から政治を変えていくことが不可欠であるとして、民主党への支援を求めた。

 鳩山由紀夫幹事長は、会場周辺に広がる自然の豊かさに感嘆の意を示し、緑豊かな山々とそこを流れる水の重要性にふれ、改めて森林を守り、林業を再生していく必要性を強調。そのうえで、若者がふるさとに戻り、地域で生活できるよう、地域雇用を確立していくとの考えを明示、「政権交代で世直しを」と述べ、民主党政治による地域活性化を実現させたいと訴えた。

 後期高齢者医療制度については、高齢者に対して診療報酬の点数制限が設けられていると指摘、お年寄りの面倒をみようとすると点数が稼げなくなるそのシステムの在り方を問題視した。また、認知症の義理の母のもとに新しい保険証が届いたことに言及、「本人が知らないうちにこのような制度変更はあってはならない」と、だまし打ちのような政府のやり方を批判した。

 そのうえで、「長期政権下では必ず奢りと腐敗が生じる」と述べ、自らの保身のための政治を横行させる与党政権を打破し、政権交代で「国民の生活が第一」の政治を実現しようと呼びかけた。

 質疑応答では、集会に来てはじめて後期高齢者医療制度の実態を知ったという方が「保険制度は本来、困っている人、弱い人を助けるためのものではないか」として、その趣旨から反していると厳しく非難。そのほか、集まった人々からの廃止を求める声に賛同の拍手が嵐のように起こり、それぞれに切実な思いを訴えていた。
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