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2008/04/29
「ガソリン値上げ阻止」民主党特別行動隊、緊急総会開き徹底抗戦を確認




 民主党は29日夕、衆議院3分の2での暫定税率復活を目論む与党の動きを牽制し、党本部で「ガソリン値上げ阻止」民主党特別行動隊緊急総会を開いた。

 司会をつとめた川内博史国会対策副委員長は冒頭、総会に先立ち行われた街頭演説で民主党の訴えに共感する声が聴衆から相次いだことを紹介。「ガソリン値上げはいかに権力の乱用であるか、いかに国民が望んでいないことであるかがわかった」と述べ、衆院山口2区補欠選挙の結果にも如実にその民意が表われたと指摘した。そのうえで、民意に沿うべく、衆参結束して暫定税率復活阻止に向け徹底的に戦い抜こうと呼びかけた。

 菅直人代表代行も、街頭演説で多くの方が足をとめ、与党の横暴である暫定税率復活に怒りをこめ、民主党にエールを送ってくれたことを報告した。また、自民党政権下で日本社会に蔓延してしまったムダ遣い体質は少子高齢化社会にあっては将来を見据えて変革していかなければならないと提議。「資源配分を大きく変えなければならないところにムダ遣いを続けては(日本社会は)本当におかしくなる」と指摘し、暫定税率を再度引き上げようとする与党の暴挙は日本を潰そうとするものといっても過言ではないと語った。

 そのうえで菅代表代行は世論調査の結果、国民の3分の2が反対を表明している暫定税率復活を衆議院の3分の2で強行しようとするのは、国民の意に反するまさに国民の不信任に値する行動だと指摘。「最後の最後の最後まで、国民のみなさんの声を代表しての阻止活動をお願いしたい」と参加議員に呼びかけた。

 続いて挨拶に立った山岡賢次国会対策委員長は、ガソリン再値上げに反対する署名が、民主党に約208万人分も寄せられたことを明かし、「国民のみなさんは我々に期待していると思う。大いにその意思を代弁してほしい」と訴えた。同時に衆院3分の2による再議決という手法に関して、憲法上違憲ではないとしているが、「憲法は国民の利益と意思を代表するものでなくてはならない」はずと指摘し、国民の利益と意思に反して値上げされるならば憲法違反そのものだと批判。「憲法違反をするからには身にかえても防いでいかなければならない」と述べた。

 最後に決意表明に立った簗瀬進参議院国会対策委員長は、参議院での審議が続いている中で無理やり行われる衆議院3分の2による再議決は、参議院、そして二院制を無視する与党による暴挙であると語気を強めて批判し、不快感を示した。さらに衆議院3分の2の議席は現在の民意を反映するものではなく、2年9カ月前、小泉マジック詐術による産物に過ぎないと指摘。「そんな民意で現在をしばることを許してはいけない」と力説し、まさに民主主義を守るための戦いだとして、全力をあげて明日の戦いを勝ち抜こうと訴え、衆参の参加議員約90名とガンバローを三唱し、その決意を確認し合った。
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