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2008/04/30
与党の暴挙による暫定税率復活を受け 怒りの街頭演説




 道路特定財源の暫定税率を復活させる税制改正法案が30日午後、衆院本会議で与党の暴挙によって再可決、成立した。「ガソリン税を上げるな」という民意に反したこの暴挙を受け、鳩山由紀夫幹事長を筆頭に、民主党道路特定財源・暫定税率問題対策本部のメンバー、党所属国会議員有志は同日夕、東京・有楽町の東京交通会館前で、緊急街頭演説を行った。

 同対策本部事務局長の小沢鋭仁国民運動委員長はじめ、高山智司副事務局長、鈴木克昌、小宮山泰子各衆議院議員、尾立源幸、武内則男各参議院議員、先の衆院山口2区補選で当選を果たした平岡秀夫議員も参加。街頭宣伝カーの上から与党の暴挙への怒りを表明するとともに、この怒りを力に換え、福田内閣を解散・総選挙に追い込んでいく考えを力強く表明した。

 「政治は国民の皆さんのためのものでなくてはならないという確信のもとで行動してきた」と訴えた鳩山幹事長は、民主党はじめ野党が一丸となって阻止活動を行いながらも、与党の暴挙によって暫定税率が復活してしまったことについて「申し訳なく思う」と、足を止めて聞き入る聴衆に謝意を示した。

 そのうえで、「今回の暫定税率の復活は、民意を全く無視して、政官業癒着の構造丸出しのなかで、道路族議員や官僚のための政治を相変わらず行うというものだ」と断じ、そうした与党の暴挙を前に民主党は「日本の政治は皆さんのために存在している」「国民の皆さんの思う方向に政治を変えていかなければならない」との思いで、国民本位の政治を実現していきたいと表明した。

 また、先の参議院選挙においては国民の皆さんの支持を得て第一党となることができたとの見解を示したうえで、ねじれ国会と否定的に表現されるが、民主党が第一党となったことでこれまで見えなかった実態が明るみに出て、官僚任せの政治が少しずつ国民の皆さんの声が届く政治に変わりつつあると分析。その表れが、3月末に勝ち取った「暫定税率の撤廃」であったと振り返った。

 「それが復活して逆戻りしたことが悔しくてならない」と怒りをこめて訴えた鳩山幹事長は、その怒りをこめて解散総選挙を求め、国民のみなさんの思いが政治に反映していくことができる政治に変えて行こうと聴衆に呼びかけた。

 街頭宣伝カーを降りた一行に羽田孜最高顧問はじめ、多数の党所属国会議員が加わり、東京交通会館前からマリオン前まで歩いて遊説を実施。「ガソリン税値上げでゴールデンウィークが台無しです。」「自民・公明 権力の乱用 再議決・ガソリン増税に反対!」と書かれたビラを配り、道行く人々に訴えた。

 最後には連合主催の街頭演説会にも合流。鳩山幹事長は改めて与党の暴挙への怒りを表明した。
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