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2008/05/09
衆院3分の2再可決目論み、民意を軽視する与党を牽制 簗瀬参院国対委員長


 簗瀬進参議院国会対策委員長は9日午後、国会内で定例記者会見を行い、財政金融委員会および国土交通委員会の連合審査会で質疑中である道路整備費財源特例法案について反対する方針を明言。今後10年間で59兆円を道路整備に充てる法案を出しておきながら、その審議の途中で矛盾する方針を主張する福田首相のちぐはぐな対応を「国民を愚弄する態度である」と批判し、審議を通じてその矛盾点を明らかにしていく必要性を強調した。

 そのうえで、同日の財政金融委員会および12日の本会議採決における反対を改めて表明、社民、共産両党も内容的には反対の方針であるとして、参議院では否決していくと述べた。

 簗瀬委員長はさらに、山岡賢次衆議院国対委員長と協議したことを報告、13日に衆議院3分の2の再可決を目論む与党側の動きについて、民主党として厳しく対応していく方針を確認したと明かした。

 また、与党側に対しては、環境委員会における土壌汚染対策法の一部を改正する法律案、文教科学委員会での教育関連法4本等の民主党議員立法について審議に応じるよう求めていく姿勢を明示。現場では合意がなされていたにも係らず党利党略で審議入りをストップしている与党の横暴ぶりを説明、その動きを牽制した。

 さらに、後半国会における大きな焦点として後期高齢者医療制度を列挙。75歳以上の高齢者を差別する保険制度の是正に向けて、「大きなうねりを参議院から起こしていきたい」との強い思いを語った。

 衆議院での3分の2再可決がなされた場合における福田首相の問責決議案提出について記者団から問われると、「3分の2再可決は非常手段である」との認識を示し、その時点での民意を問うべきであると主張。「13日に3分の2再可決をするなら直ちに解散するのが憲政の常道である」として、再議決を繰り返しながら解散総選挙を拒否、民意を問おうとしない与党の姿勢を「憲法の民主主義の真意を理解していない」と指弾した。
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