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2008/05/13
【衆院本会議】修正なく道路特例法改正案の再議決は支離滅裂 菅代行




 13日午後の衆議院本会議で、菅直人代表代行は、道路整備費財源特例法改正案を直ちに再議決すべしという与党提出動議への反対討論を行った。

 菅代表代行は「今までの道路政策を続けていけば道路が栄えて国が滅びる」として、官僚組織と族議員のために税金や年金がムダ遣いされていると指摘。道路をはじめとする大型公共事業を聖域化してきた長年の財政運営が地方の崩壊と少子化を招き、日本に衰退の道を歩ませているとの見解を示した。

 その上で、道路特定財源の大半を地方の自主財源にして、地方の自主性を生かした地域活性化をはかる、高速道路を除く道路整備の権限を地方に移す、地方整備局の都道府県への移管を進める、以上の改革を提案。「道路政策の改革は、日本の国の形を変える大改革の第一歩だ」とした。

 首相の一般財源化方針については将来展望が見られないと批判し、同日の閣議決定にも、官僚組織と族議員が全国の道路建設を完全に支配する中央集権構造はこれまで通り変えないという決意が現れているとした。

 また、冬柴国土交通大臣や道路族と呼ばれる議員は「必要な道路を造る」と言い続けるが、「必要な道路をできるだけ安く造る」とは言わないと指摘。「欧米の事例を参考に建設工法を工夫し、適正な価格で建設すれば、暫定税率分の財源が無くても十分に必要な道路の建設は可能」として、東京湾アクアラインの建設赤字や道路公団民営化の例も挙げて、コスト適正化の仕組み作りへ意欲を示した。

 法案については、ムダ遣い構造を改めずに10年間59兆円を道路特定財源として支出する内容で、修正もせず強引に再議決することは支離滅裂としか言いようがないと強調。衆院では強行採決をし、暫定税率が切れる直前になって一般財源化を初めて言い出した首相の約束に国民が不信を持つのは当然だと指摘した。

 起立採決の結果、動議は多数で可決された。続いて道路整備費財源特例法改正案の採決が記名投票で行われ、賛成多数で法案が可決された。
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