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2008/05/16
自民党は政権担当能力がなく、政権を担当する意志も放棄 簗瀬参院国対委員長




 簗瀬進参議院国会対策委員長は16日午後、国会内で定例会見し、会期末に向けての国会対応等について語った。

 第一に、同日行われる決算委員会において党の風間直樹議員が参議院の院車の民営化の問題を取り上げると紹介し、記者に「ぜひ注目してほしい」と呼びかけた。200台程度ある参議院が使用している車は、行政改革を進めるということで民営化の流れがあるが、民間委託しただけのコスト削減効果が上がっていない傾向があると分析。委託先を決定する手続き、委託先等との間でのコスト削減へ向けた努力等がなされているかどうかを疑問視する声がある点にふれ、「この件について風間さんが厳しく追及するだろう」と語った。

 第二に、政府開発援助等に関する特別委員会が首相出席のもとで開かれていることについて、こうした委員会に首相が出席するケースはこれまであまり例がないと説明。「活発な質問が行われることを期待したい」としながらも、「総理も必死になって支持率アップのために、今までなかった場所にまでおでかけになるのか。ご同情申し上げるという思いもある」と述べた。

 第三には、参議院国対委員長代理で議院運営委員会理事の池口修次議員が自民党との間で会期末に向けて法案の整理を行ったことにふれ、「話し合いのなかで国会審議に臨む与党の姿勢に問題な点が多々見えてきている」と指摘した。特に会期延長の必要はないと主張する自民党に関して、「そう決めた理由が狂っている」と厳しい口調で述べ、「重要な法案が残っていないからだ」と語ったその姿勢を批判。「重要だと思っていない法律をなぜ国会に提出したのかと逆に問いかけたい。重要だと思うから提出したはずだ」と繰り返し問題視した。こうした自民党の感覚からは、「政権担当能力がなく、政権を担当する意志を放棄したものと見ざるを得ない」と断じた。

 池口代理との話し合いのなかで自民党側がまた、「民主党が賛成をしない法案は衆議院から参議院に送ってこない」と語った点についても、政権担当の意志が極めて希薄だとの見方を簗瀬委員長は示し、「政権担当能力が自民党には失われてしまったのかと残念に思う」語った。
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