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2008/05/22
菅代行ら、民間老人ホーム訪問。介護・医療改革への取組み強化を約束




 菅代表代行は22日午後、東京都目黒区にある民間老人ホームを訪れ、入居しているお年寄りやご家族、まさに介護現場で働くスタッフの方々の、後期高齢者医療制度をはじめ医療費削減政策を推し進める政府に対する不満の声に耳を傾けた。

 視察には長妻昭『次の内閣』ネクスト年金大臣、蓮舫同副大臣、手塚よしお東京都第5区総支部長が同行した。

 一行は、宮崎園長の案内のもと約60人が暮らしているホーム内を視察。ホームでの暮らしの感想を求めると、「住み心地がいい」と笑顔での答えがあり、同施設の設備、スタッフのケアはじめ対応の良さが強調する回答が相次いだ。一方で、都内で交通の便も良い場所ならではの充実ぶりも窺えた。

 またご家族からは、「民主党が政権をとったら介護経験のある人を大臣にしてほしい」との意見も出され、介護の現場の実情を知らない大臣、官僚がリードする医療政策によってお年よりも介護スタッフも厳しい状況に追い込まれているとの訴えに、菅代表代行も現場を体験し、現場の声を聞くことの重要性と必要性に共感を示した。

 スタッフの方々からは、「高齢化社会において介護は当然のことであり、ないがしろにされては困る」とお年よりの医療、介護を軽視する政府の方針を批判する声が聞かれた。過酷な労働条件を強いられるため、熱意をもって若者たちが就職しても現場を離れていく実態にも言及し、雇用環境の整備も含め、若い世代が働き続けられる状況を整えるべきとの提言があった。

 さらに、「介護は気持ちがなくてはできない仕事」だとして、今後もお年寄りやその家族に喜ばれるよう誠心誠意を尽くすとの決意表明もあり、「そのためにも国のバックアップが必要である」との要請があった。宮崎園長は、「誰もが年をとるのだから区別されることなく、少しでも楽しく有意義に過ごせるようにしたい」とホームの基本方針を表明するとともに、現場で最善の努力を尽くすためにも国の援助は不可欠であるとの見解を示した。

 菅代表代行は、「都会の中心地にあることもあり高齢者と家族とのつきあい方において理想的なモデルケースである」との所感を明示。そのうえで、視察で得たご意見を活かして後期高齢者医療制度廃止をはじめ、介護・医療改革に向けてのよりいっそうの取り組み強化を約束した。
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