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2008/05/29
【参院法務委】取調べ可視化法案の審議始まる 松野議員が趣旨説明述べる




 29日午後の参議院法務委員会で、松野信夫議員が、民主党提出議員立法「刑事訴訟法の一部を改正する法律案」(取調べの録画・録音による可視化法案)の趣旨説明を行った。

 法案は、被疑者の取調べなどについて録音・録画を義務付ける制度を導入し、被告人と検察官の間に実質的な平等を確保し、公判前整理手続きで検察官の手持ち証拠の開示に向けた全ての証拠の標目の一覧表の開示を求めるもの。

 松野議員は「我が国の刑事司法が、適正手続きの保障の元での事案の真相解明を使命とする以上、被疑者の取調べが適正を欠くことがあってはならず、それを防止するための方策が必要である。被告人には訴訟の当事者として十分な防御の機会が保障されなければならない」と表明。

 富山の氷見事件、鹿児島の志布志事件、佐賀の北方事件に言及して「こうした冤罪を防止する観点からも、適正な取調べの確保を担保する意味でも、可視化は大きな意味を持つ」と主張。平成21年から導入される裁判員制度でも、一般国民である裁判員の前に、事実に反する自白調書が提出されないよう細心の注意を払う必要があることから、大きな意味を持つ制度改革だとした。
関連URL
  取調べの録画・録音による可視化法案を参議院に提出
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=12315
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