2008/06/03
【参院厚労委】年齢で区分しない医療保険制度求める 津田議員
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3日午前の参議院厚生労働委員会で、民主党・新緑風会・国民新・日本の津田弥太郎議員は、後期高齢者医療制度に関し、旧老人保健制度から移行した際の経費などを質問し、保険料で年齢を区分して対立概念を持ち込む制度を改め、同一の保険制度にしていくべきだという見解を述べた。
津田議員は冒頭、後期高齢者医療制度の廃止を求める緊急署名活動で集まった5万2千名分の働く皆さん方の署名を示した。廃止法案の提出者である大塚耕平議員は「より良い医療制度を作り、国民の皆さんに少しでも安心してもらいたい」と、廃止法案成立への決意を述べた。
津田議員は続いて、後期高齢者医療制度で定められた診療報酬「後期高齢者終末期相談支援料」に言及。漫画「ブラックジャックによろしく」による問題提起を紹介し、冷静な議論に意義があるとした上、4月以降の支援料の算定実績を質した。政府参考人は6月の社会医療診療行為別調査により把握する予定であると答弁、舛添厚生労働大臣は対処の必要性を共有する認識を示し、調査の指示を出すと語った。
津田議員はまた、旧老人保健制度から移行に伴う事務負担額について質問、システムの改修に要する経費として320億円が予算計上されていること以外に内訳が示されなかったため、数字を明確に出すよう迫った。このほか廃止法案の高額医療・介護合算医療費制度への影響、介護保険受給者の世帯数や負担額総額などについても質問したが、答弁は現時点では困難とされた。
医療保険制度について津田議員は「本質的には同一の保険制度にしていくことが重要」と見解を表明。税金徴収の際には年齢による区分がないことから、高齢者医療に対立概念を持ち込む理不尽さを追及した。舛添厚労相は、所得捕捉や事業主負担などを課題として挙げた上、国民的な議論をして答えを出す考えを示した。
その答弁を受けて津田議員は「大臣がリーダーシップを発揮すれば短い移行期間で制度改変は可能」と応じ、党派を超えて、政府内でも検討を進める重要性を指摘した。論語「過則勿憚改」(あやまちてはすなはちあらたむるにはばかることなかれ)を引いて制度を廃止すべきことを改めて訴え、質問を終えた。
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