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2008/06/05
小沢代表、介護老人保健施設訪れ、介護現場の厳しい実情を視察 岡山市




 小沢一郎代表は5日午後、岡山県岡山市内の介護老人保健施設「岡山リハビリテーションホーム」を訪れ、入所者および職員と交流。その後、岡山県老人保険施設協会の職員と懇談し、介護現場の待遇改善を約束した。

 小沢代表は、薮野信美施設長の案内のもと施設内を見学。機能回復訓練室などの施設概要の説明を受けた後、職員らとともに談話室で休憩中の入所者とふれあった。

 入所者は施設での生活は充実しているが、後期高齢者医療制度によって痛みが直撃していると告白。少ない年金から保険料を天引きされている苦しい経済状況を訴えた。小沢代表は、「少ない人からほど取るひどい制度である」と述べ、高齢者いじめの同制度廃止に向けて「まさに頑張っているところ」と応じた。

 職員からはまた、「(入所者の)笑顔が見られるのが一番嬉しい」と目を輝かせる男性、曾おばあちゃんの介護をしていた母親の影響で介護士を志したという女性など、それぞれ老人介護に懸ける熱い思いを表明。一方で、「満足できるケアを目指したいが体力的に厳しい」など、情熱を持ちながらも労働環境の厳しさなどによって十分なケアができにくい実態も明らかになった。薮野施設長は、「時間的ゆとりだけでなく心のゆとりもない」と窮状を述べ、職員の待遇改善を強く求めた。

 次に、小沢代表は岡山県老人保険施設協会の職員と懇談。協会会長の福嶋氏から、介護職員等の待遇改善に繋がる事業所の経営状態改善のため、護給付費増額を求める要望書を手渡された。

 福嶋氏は、体力、経済両面において厳しい介護職員の現状を説明。施設の経営状態も芳しくないことから、新しい職員を雇うこともままならず、必然的に他の職員へのしわ寄せがきつくなっていると、苦しい実態を明らかにした。さらに、ワーキングプア状態の職員も多く、介護職への理想があっても若い世代の就業が望めないとの危機感を明示。小沢代表は「利用者のみならず職員の生活の質が向上するよう尽力する」との決意を語った。
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