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2008/06/12
福田首相は無責任な居直り 衆院の信任決議は意味なさず 会見で菅代行




 菅直人代表代行は12日午後、党本部で会見し、現行憲法下で初となる参議院での問責決議の可決について、何もできない総理は辞めてほしいという国民の声を受け止め、問責と云う形で可決できたことには大きな意義があると見解を示した。

 菅代表代行は、福田首相に対する問責について「就任してから10カ月になる中で、後期高齢者医療(制度)の廃止もできない。道路特定財源の一般財源化の前提としての暫定税率の廃止もできない。さらには(3月までに照合を完了させるという)年金の約束も実行できない」と就任後の足跡を指摘。「何もできない総理に対する国民の声は『もう辞めていただきたい』だ。世論調査の結果でもはっきりしている」として、そういった声を受け止めて参院で問責決議を可決できたことには大きな意義があるとした。

 問責決議を重く受け止めるのならば総辞職を、参院の結果が間違いというならば解散・総選挙で福田政権としての信を問うべきとの見解を示して「重く受け止めると言いながら、いずれの行動もとらないのは、単なる無責任な居直りに過ぎない」と述べた。

 同日午後の衆院本会議で、福田首相への信任決議が可決されたことにも言及。衆院の議席配分は、郵政解散の刺客騒動で小泉元首相が一時的な支持を集めた結果で、直近の民意を反映していないとの考えを示し、「国民の意思とは乖(かい)離している。過去の小泉総理に対する信任決議といえばわかるが、福田総理に対する信任決議は、まったく意味を持っていない」と受け止めを語った。

 菅代表代行はまた、問責を受けた福田首相が「自分は犠牲者」などと発言したという報道に触れ、自分の意思ではないところで決められてうまくいかないのであればともかく、参院選後の与野党逆転を知ったうえで自ら手を挙げて首相に就任したと指摘。「総理としての機能を果たさない総理大臣が総辞職も解散もしないでいることによって、マイナスをこうむっている国民(が最大の犠牲者)だ。事実上自分が総理大臣にもっともふさわしくないと、自ら表明している言葉としか思えない」などと批判した。
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