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2000/03/06
<参院予算委>伊藤基隆、木俣佳丈議員が質疑



伊藤議員



木俣議員
 6日開かれた参院予算委員会で、民主党・新緑風会の伊藤基隆議員は、東京都が打ち出した大手金融機関への外形標準課税について「いろいろ問題が指摘される一方、国民の支持が寄せられているのは銀行に対する批判が強いからだ」と述べながら、「公的資金を投入されながらも銀行は経営者の責任を追及せず問題を隠蔽し、行員の高給も是正していない」と政府の見解をただした。

 これに対し谷垣金融再生委員長は、「倒産して迷惑をかけた金融機関の経営者には責任を取らせる。また投入後健全化を果たした金融機関については、投入した分を戻させるよう努力したい」と答えた。

 さらに伊藤議員は、「こうした銀行の姿勢は、一般の国民に福祉削減の痛みを求めながら企業や経営者のモラルハザードにはノータッチだった経済戦略会議の昨年の答申内容と共通する」と指摘して、見解をただしたが、青木官房長官は「答申についてはいろいろな受け取り方がある」としか答えず、「企業責任をあいまいにしている」という伊藤議員の批判に言及するのを避けた。

 続いて関連質問に立った木俣佳丈議員は、福岡市に本部がある学校法人「福田学園」の乱脈経営問題を取り上げ、「法人傘下の学校は文部省から20年も補助金が交付されていないほど内部が混乱しているのに、生徒の募集を続けている。文部省の指導管理が行き届いていないのではないか」と追及した。

 これに対し中曽根文相は、「学校の運営は不適切」と認めたものの、「補助金が交付されなかったからといって学校活動を停止しなければならないとは限らない」 と答弁。さらに木俣議員が「傘下の短大が所有していた芸能プロダクションをゼネコンに売り、それをまた買い戻すなど不透明な動きがいくつかある。これらを調査しようとしないのは省の怠慢だ」と迫ったが、文相は「理事会で審議し決定したと聞いている」として調査要求をつっぱねた。
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