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2008/07/05
サミット議長国としてのリーダーシップを福田首相は発揮し得ない 会見で幹事長憂慮示す
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鳩山由紀夫幹事長は5日午後、福井県敦賀市内で記者会見を開き、間近に迫った洞爺湖サミットへの感想や、福井県内の情勢などに関して、記者団からの質問に答えた。
衆参でも比例区以外の議席のない福井県としての、今後の態勢つくりについて聞かれた鳩山幹事長は、「前回の衆院選は、郵政民営化の戦いがあり、民主党の候補もわずかで小泉旋風で苦杯をなめた。しかし今、政権に対しての不満が高まっている。これは1区から3区まで議席を取れるチャンスである」と答え、福井県での獲得議席数は政権取りのリトマス試験紙であるとの見方を示した。
北陸新幹線や、高速道路の延伸について鳩山幹事長は、「新幹線や高速道路が良いとか悪いとかで決めてはいけない。相当数の国の予算を投入するので、地元の要望を聴き、現実問題として必要かどうかを見極める」と述べたうえで、「日本海側が発展してこなかった現実もある」との見解も示し、環日本海の発展を考え北陸全体で考え検討していく」との考えを示した。
また、洞爺湖サミットの成否については、「日本国の総理としてしっかりとした責任を果たし、議長国としてリーダーシップを発揮してほしい」と福田首相に要望を示しながらも、昨今の発言等を鑑みて、「議長国としてのリーダーシップは、発揮し得ないのではないかと憂慮している」との懸念を表明。環境問題に関して「2050年までの長期目標の発表はいいが、2020年の近未来の目標が発表できないのはおかしい」と議長国としてしっかりするべきと厳しい注文を付けた。
さらに、国際金融市場の現状についても、「あまりにも強大になりすぎている」と言及。「議長国として、大雑把な物言いではなく具体的なことを言ってほしい。これに踏み込まずしてサミットの成功は言えない」と、取り組み方の甘い福田首相に憂慮を表した。
政権交代のめどについては、「福田政権がいつまでもつかという話もあるが、サミットを花道に退陣すべき」と話し、「それが国民にはベストの選択」とも述べたのち、「バラマキ(予算を編成して)解散・総選挙をと考えているようなので、年末に総選挙を見据えている」と、解散・総選挙が近いとの認識を示した。
自民党町村派など政府・与党からムダを削減する政策提言が出始めたことに対し、「一番重要なことは、参院で民主党が議席を増やしていなければ、こんな発想は出てこなかった」と前置きし、「民主党に近づく議論がやっと自民党でも出てきたが、選挙が近付けばもっとばらまき話が出てくる」と感想を述べるとともに、「民主党が先に示した15兆3000億円のムダを省くことは無理でも、自民党の50兆円はできるというのは、これはいかがなものか」と、内訳も分からない大きな話で現実として受け取りがたいと、実現性に疑問符を付けた。
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