ニュース
ニュース
2008/08/01
条件つきの内閣改造。苦肉の策のうえの横滑り内閣だ 鳩山幹事長


 鳩山由紀夫幹事長は1日、訪問先の静岡県浜松市で内閣改造をめぐり、記者団の質問に答えた。

 横滑り、残留が多い内閣改造をどう見るかとの問いには、「身体検査を十分にやっている暇がなかった状況のなかで、新しい閣僚をなかなか入れづらかった。その結果として、横滑り、残留が多くなったのではないか」と指摘。「ある意味で、条件つきのなかで改造しなければならなかった。苦肉の策のうえでの横滑り内閣」だとした。

 また、麻生新自民党幹事長が就任記者会見のなかで、臨時国会では政党間の協議を行いたいと表明し、衆院3分の2による再議決は望ましくないと表明した点への問いには、まず「就任おめでとうございます」とエールを送ったうえで、「吉田」対「鳩山」の、その孫同士の対決になるわけだと指摘。吉田茂首相が官僚を中心とした、いわゆる官僚主義のなかで行動したのに対し、祖父・鳩山一郎は政党政治家であったと鳩山幹事長は振り返り、自らの世代も「政党政治対官僚政治」という構造のなかで幹事長同士がぶつかり合うことになるだろうとの見方を示した。

 しかし、それは国民のみなさんのためになるようなぶつかり合いにしていきたいとの意向を表明し、「必要に応じて当然協議を行っていきたいというのは言うまでもない」と語った。

 同時に「協議、協議とおっしゃるが、一番大事なことは国会で十分に議論することである」と一喝。国会のなかでの十分な議論を通じて答えを出して行くというのが、議員内閣制の一番の本筋であるとした。

 「その趣旨に乗っ取って、政党同士の意見交換というものも国会の場を中心として(行う)。それに応じて、必要であれば幹事長同士で話し合うこともやぶさかでない」と述べ、国民のためによかれと思う道を選択していきたいと表明した。

 続いて、時期臨時国会における追及の焦点に関しては、「今回の改造内閣で一番変えてほしいところ、一番願っているところは総理自身だ」と分析。その首相自身が変わらないで他を変えようとしたところにかなりのムリがあったと指摘した。

 「そのような内閣に必ずしも鮮度を見出していない」「従ってこれからの国会対応は今までと帰る必要はまるでないと思っている」と述べたうえで幹事長は、福田首相に対しては参議院で問責決議案を可決された首相であるという観点でも引き続き追及していくとした。

 また、「今までの内閣の責任も大きいが、新たに内閣を引き受けたわけだから、その責任は当然、今まで以上に厳しく追及して行くことは言うまでもない」と語り、留任した舛添厚生労働大臣らを中心に、今まで以上に厳しく追及していく構えを見せた。
記事を印刷する