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2002/03/06
【衆院本会議】野党、津島衆院予算委員長解任決議案を提出


 民主党はじめ野党4党は6日、津島雄二衆院予算委員長の解任決議案を共同で提出した。

 津島委員長は、外務省をめぐる一連の疑惑をめぐって、解明に消極的な与党側に与し、野党の反対を押し切って分科会の開催を議決。また6日には、平成14年度予算案を単独で採決しようとする与党の党利党略に加担し、委員会採決日程を強引に決めた。野党4党はそうした運営を「断じて容認できない」として、解任決議案の提出に至った。

 解任決議案の趣旨説明に立った民主党の枝野幸男議員は冒頭で「予算委員長は予算という国政上の最重要案件を扱う委員会の長。公正かつ公平な立場で委員会運営を進める重大な任務を負っている。ところが、こうした責務を放棄し、不当かつ不公正な言動を繰り返して、充実した委員会審議を骨抜きにしてきた」と厳しく批判した。

 枝野議員はまた、02年度予算審議をめぐって、「外務省をめぐる一連の疑惑」の真相を究明し、税金がどう使われているかを明確にするのは国会議員に課せられた使命だと強調。特に鈴木宗男議員をめぐる疑惑は、鈴木氏ひとりの問題ではなく、日本の政治・行政全般にかかわる問題だとし、予算審議の前提として、その解明は不可欠だとした。

 そうした考えを示した上で枝野議員は「不当かつ不誠実な答弁を繰り返す外務省などを結果的に放置し、早期の証人喚問を実現しなかったことが審議の混乱に拍車をかけた原因であり、予算委員長の重大な責任だ」と指摘。委員会の審議を正常に戻し、国家にとって重要な予算審議を公正に行うためには、津島予算委員長の解任以外解決の道はないとした。

 採決の結果、与党3党は解任決議案に反対し、賛成少数で否決された。
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