ニュース
ニュース
2002/03/06
【衆院予算委】原口議員、「国民の怒りを買う予算は撤回せよ」


 6日、衆議院予算委員会の総括質疑で前日に続いて質問に立った民主党の原口一博議員は、「支援委員会」のずさんな事業実態と鈴木宗男議員の関与について質した。

 原口議員はまず、「14億円もするディーゼル発電所を、外務省は『物品』と言っているが、法律も定款も無視している。どういうことか。総理の説明責任に対する基本姿勢は」と質した。小泉首相は「情報公開し、今後の改革に生かす」と一般的な答弁。

 原口議員は「刑事訴訟法239条に公務員の犯罪告発義務がある。外交秘ではないので、告発すべきでは」とさらに追及した。首相は「情報は守秘かどうか判断して出すべき」と答弁した。原口議員はさらに「一般論ではない。鈴木議員の関与のメモは積極的に出すべきだ」と迫った。首相は「メモは残っていれば、出すべき」と答えた。

 原口議員は続いて、いわゆるタンザニアの「スズキホール」建設費の送金問題を質した。原口議員は「鈴木議員の収支報告書にこの送金は載っていない。送付状では外務省の職員が寄付したことになっている。この金はどこから出たのか」と質した。川口外相は「鈴木議員から現金振替の依頼があり、800万円を職員が受け取ったもの。この行為自体は不適切だ」と答えた。

 さらに原口議員は「電信で12月1日に振り込んだものが、12月6日に届いている。不自然ではないか」と質したところ、外務省の小田野アフリカ審議官は「田舎の銀行で直接には届かない」と答弁。同じ質問に重家中東アフリカ局長は「承知しておりません」と食い違いを見せた。

 次に原口議員は、国後島に贈られた自航式ハシケの問題を質した。まず、「2つで3億円もし、82トン、100トンのものだが、これも物品か」と質問。川口外相は「そういうことでございます」と答弁。首相も「技術的なことは分かりません。専門家に任せてあります」と非常識答弁。

 原口議員はさらに「友好丸は外洋船。どうして外洋船がハシケなのか」と質した。外務省の倉井中・東欧課長は「呼称が異なる。供与するのにハシケと呼んでいる」とこれまた、非常識な答弁。川口外相は「ド素人で何をハシケと呼ぶか分からない。素人としては呼ばないだろうなと思う」と答弁。最後に原口議員は「国民の怒りを買う予算であり、撤回すべき」として質問を終えた。
記事を印刷する