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2008/08/09
鳩山幹事長、富岡・栃木5区総支部長と「国民が第一の政治」の実現を表明




 鳩山由紀夫幹事長は9日、栃木県栃木市で、富岡芳忠・栃木県第5区総支部長とともに街頭に立ち、政権交代で「生活が第一の政治」の実現をと民主党への支援を求めた。

 富岡総支部長はまず、福田改造内閣に言及。福田首相自ら「安心実現内閣」と名づけたことについて、「国民生活を不安のどん底に陥れた張本人が安心実現とは、悪趣味な冗談だ」と指弾した。

 景気は後退に向かっているとの新聞報道に、これまでも景気回復と言われてもその恩恵は一部の大企業のみで一般国民にはその実感もなかったと指摘。国民生活を苦しめている最大の要因は物価の高騰であるにも係らず、「物価が上昇するのは当たり前」とうそぶき、国民生活に目を向けてこなかった政府・与党の政治姿勢を厳しく非難した。自民党がムダ遣い撲滅チームを発足させたことにも触れ、「ムダ遣いの温床である官僚の天下り、役人の利権は残したままのもので、撲滅とは名ばかりのパフォーマンスに過ぎない」と怒りをあらわにした。

 さらに、福田改造内閣は「増税内閣」であり、次期衆議院選挙で万が一自民党が勝つことになれば消費税は大幅に上がるのは間違いないと主張。「今こそ政治に目を向けて今のままでいいのかと見つめてほしい」として、官僚主導の政治を変えていく必要性を強調、「新しい政治を栃木から切り拓いていこう」と呼びかけた。

 鳩山幹事長は、中国製冷凍ギョーザ中毒事件について、中国政府への配慮を優先した結果、日本国民に事実が知らされずに食の安全が脅かされた可能性があるとして、事実とすれば「こんな皮肉なことはない」と指摘。国民目線の政治を強弁する一方で国民無視の福田政権の実態が露呈したとの見方を示し、「国民のことをわかっていない政治に終止符を打たせてほしい」と民主党への理解と支援を求めた。

 また、官僚依存、とりわけ旧大蔵省、財務省任せの政治が続いた結果、国民が大変痛めつけられていると述べ、ガソリン税の暫定税率の復活、後期高齢者医療制度は、医療費を削減しようという財務省主導のものだと説明。「いま守るべきものは道路より人の命である」として、財政状況が厳しくとも医療、介護、福祉、教育は聖域として政策を講じるべきとの考えを強調した。

 富岡総支部長の「福田改造内閣は増税内閣」との見解に鳩山幹事長も同調し、「未来永劫消費税を上げるなというわけではないが、その前にやることがたくさんある」と力説。まずは税金のムダ遣いの一掃が最優先であり、そのためには、長期政権による政官癒着の構造を断ち切らなかればならないと語った。

 鳩山幹事長は最後に、「政権交代は誰のためでもない国民の皆さんのため。民主党に政権を取らせて国民の暮らしを守らせてほしい」と訴え、元銀行員の富岡総支部長は財務省と戦うときに必要な人材であると紹介。重ねて民主党への支援を求めると同時に、改めて政権交代によって「国民の生活が第一」の政治を実現するとの決意を表明した。

 街頭演説会は大武真一栃木市議会議員の司会進行のもと行われ、栃木県選出の谷博之参議院議員も参加。灼熱の太陽が照りつける中、100人を超える聴衆が演説に聞き入り、熱い声援を送った。途中、沿道を走る車からも手を振り「頑張って」「応援しているから」など激励の声が飛び、演説に熱を注いだ。
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