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2008/09/09
厚労・総務部門、厚生年金記録の改ざんに関する調査についてヒアリング
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民主党厚生労働部門・総務部門は9日夕、国会内で合同会議(年金緊急部会)を開き、厚生年金記録の改ざんに関する調査について、社会保険庁、総務省からヒアリングした。
同日午前、政府の年金記録問題関係閣僚会議で報告された調査結果において、都内の会社に関する厚生年金記録の標準報酬月額が引き下げられた事案1件について、社会保険事務所職員の関与が認定された。この事案は、民主党が今年2月から、改ざんが疑わしい事案として調査を要求してきた会社経営者の相馬稔さんのケース。
民主党は4月に相馬さんから直接ヒアリングし、かつて社会保険事務所から標準報酬引下げの指南を受けていたことを確認。社保庁の調査方法に問題が多いことを指摘していた。
会議の冒頭、鳩山由紀夫幹事長が「『消えた年金』だけでなく『消された年金』が現実に存在したことが明らかになった」と表明。消された年金の問題が同日認定された1件にとどまらない可能性を指摘し、「徹底的に党として追及し、国民の皆さんにとっての不利益が挽回されるよう努力する」と事実関係の解明に努める考えを述べた。
ヒアリングでは、関係閣僚会議への報告と今後の方針について社保庁を追及。4月の調査時点で知り得た情報を社保庁が隠ぺいしていたことも発覚した。出席議員は調査結果について、職員ひとりに罪をかぶせる「トカゲの尻尾切り」のようだと指摘。隠ぺいや組織的な行為を疑わざるを得ず、受け入れられないという声が多くあがった。
会議には相馬さんのほか、組織的改ざんの可能性を以前に証言した元社会保険事務所職員の尾崎さん、記録改ざんの被害者である斉藤さんも出席。徹底究明を求める思い、信頼できる年金制度への要望などを語った。
長妻昭『次の内閣』ネクスト年金担当大臣は、現在明らかになっている事例は氷山の一角ではないかという見解を示し、原口一博ネクスト総務大臣は、同日朝の会見で舛添厚生労働大臣が証言者を「共同正犯」として語ったことについて謝罪を求める考えを述べた。
今回の政府の報告では、調査対象となった他の16件について、改ざんに社保庁の関与があったとは認められていない。しかし、調査方法に問題があることが分かったため、民主党は、さらに徹底した調査を要求する方針。
厚生年金保険料の改ざん事案は、会社単位で行われる場合が多く、1件の事案であっても、複数の従業員の年金額が減額されている可能性がある。
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