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2008/09/11
(談話)米印原子力協定に関する対インド輸出規制の例外扱い承認について
民主党『次の内閣』ネクスト外務大臣 鉢呂 吉雄
ネクスト防衛大臣 浅尾慶一郎

 原子力供給国グループ(NSG)の臨時総会において、米国が提案したインドとの原子力協定をめぐり、核不拡散条約(NPT)未加盟のインドを輸出規制の「例外扱い」とすることが、日本を含む全会一致で承認された。NPT体制を形骸化させる決定であり、極めて問題である。
 
 そもそもNSGは、1974年のインド核実験を機に、米国主導で設立された組織である。今回の承認は、インドの核保有を事実上容認し、国際的な核軍縮・核不拡散の流れに逆行するばかりでなく、NPT未加盟のパキスタンやイスラエル、NPT脱退を宣言して核開発を進めた北朝鮮、NPTに加盟しながらウラン濃縮活動を続けるイランに対し、誤ったメッセージを送りかねない。インドに原子力協力を行うのであれば、インドの核保有・核開発・核技術移転の禁止、NPTと包括的核実験禁止条約(CTBT)への加盟を強く求める。

 唯一の被爆国として、核廃絶を主導する立場にある日本政府が、米国に追従して協定を容認する立場に回ったことは、大変遺憾である。民主党は世界の核廃絶に向け、国際社会の先頭に立って行動することを、改めて表明する。また、2010年に予定されているNPT再検討会議において、主導的役割を果たす。

以 上
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