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2008/09/18
【参院農水委】平野議員、汚染米の横流しの防波堤作りへ問題の検証求める




 18日午後の参議院農林水産委員会で、平野達男議員は、汚染米の不正転売問題について質問した。

 冒頭、「汚染米の横流し事件は、食の安全の制度に関してその根本を揺るがし、経済的にも大きなダメージを与えている。この事件に端を発して自殺をされた方まで出た。本当に深刻な事態だ。当委員会で、なぜこのようなことが起こったか徹底して追及する必要がある」と認識を示した。

 平野議員はまず、汚染米に関する太田農林水産大臣の発言を取り上げ、「人体に影響がない」「安全だ」などという認識に変わりはないか質問。「食品安全委員会の見解が頭の中にある」と答えた大臣に「汚染米全体が安全という結論は導き出せない。基準値で検出された濃度に限らない」と指摘し、限られた検体の情報で汚染米全体が安全とする発言は極めて不適切だという見解を示した。

 平野議員は「行政と政治への不信が増す。BSEとまったく同じだ」として、省の責任を回避した白須事務次官の発言とあわせて、消費者の不安・不信を増大させた責任を追及、辞任を求めた。また、地方農政事務所による検査体制の問題に言及し、コストをかけない観点から、汚染米が絶対に食用に回されないための着色処理などが行われていないことを確認。本来は横流しの防波堤となるべき検査についても、マニュアルも調査結果に関する本省への報告義務もない状態を挙げて是正を求めた。

 平野議員は「クモの巣のような流通経路」を末端まで明らかにし、飼料米やミニマムアクセス米も含めた横流し・不正転売ができない形を作るために第三者による検証を求めた。平野議員はこのほか、風評被害への対応を求め、三笠フーズの宮崎顧問と冬木社長を委員会に参考人として呼ぶよう提案、郡司彰委員長は後刻理事会で協議すると述べた。
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