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2008/09/20
一度、民主党にやらせてほしい。そこから政治は変わる 黒田・千葉2区総支部長と菅代行




 菅直人代表代行は20日午後、京成線八千代台駅東口近くで、千葉県第2区・黒田ゆう総支部長とともに街頭演説を行った。

 駅周辺には1000人を超す聴衆が詰めかけ、街宣車がとまったバス通りの両側の歩道には文字通り鈴なりになって菅代表代行の到着を待ちうけ、大歓声で迎えた代行と黒田総支部長の訴えに、賛同の歓声とともに、民主党政権の実現を切望する大きなうねりが沸き起こった。

 黒田総支部長は、「道路にあふれんばかりに皆さんに集まっていただき、本当に
ありがとうございます」と開口一番謝意を示し、取り組まなくてはならない課題が山積するなか、行われている自民党総裁選について言及した。

 「メディアでも消化試合と言われるあの政治ショーは、目前の解散・総選挙に対し、
自公の連立与党の支持率をアップすることを目的とした政治ショーではないか」と指弾。こんなことにうつつをぬかし、国民のための政治が行われていないことに大きな問題があると指摘した。

 そのうえで黒田総支部長は、「後期高齢者医療制度をはじめとした、国民生活に身近な医療制度や年金改革など、みなさんの生活に密着したさまざまな社会保障制度、大切なセーフティネットを整えることの方が総裁選びよりも現実の重要課題ではないか」との認識を示し、いま政治が果たさなければならない役割はそこにあると断じた。

 また、税金のムダ遣い、不透明性を指摘し、「働いた中から納めていただいた貴重な税金は、国民の皆さんの生活をよくするために使っていくべきところ、今の政治は官僚支配のなか、官僚や関連業界、族議員のために使われてしまっている」と訴えた。

 さらに、官僚任せの政治を続けてきた結果、国民の皆さんにとって大切な、最低限のセーフティネットまでがこわれてしまうところまで、日本社会は後退しているとした。黒田総支部長は「もうここで終わりにしよう。これまでの政治に決別して、新しい政治をつくりだそう。それが目の前に迫っている衆議院解散・総選挙の意味がそこにある」と主張した。
 
 菅代表代行も、官僚支配政治がもたらした国民軽視、国民不在の政治の弊害に言及。かつて官僚も「国民のため」として誠心誠意仕事に取り組んでいた時代があったが、現在は天下り先確保のために談合が繰り返されている実態にあると指摘した。

 「年間2000万円の給与を確保できる天下り先をつくるためには年間1億円の利益を上げさせることが必要になる。その10倍くらいの仕事を発注して1億円を捻出して、1人分の天下り先をつくる」と、菅代表代行が天下りの実態を説明すると、うなづきと怒りの声があちこちで沸き起こった。

 税がムダ遣いされ、そして税だけでは足りなくなったとなると、国民の皆さんから預かった年金までもがムダ遣いの温床となっていることも明かし、「消えた年金」どころか社会保険庁自身の指導によって「消された年金」が存在することに改めて怒りをあらわにした。

 「民主党は『消えた年金』『消された年金』についてもしっかりと取り組んでいく」
と菅代表代行が力説すると、期待を込めた大きな拍手が沸き起こった。

 そのうえで菅代表代行は民主党政権が確立後は、2つの革命を断行していくと宣言。第一には「透明化革命だ」と述べ、自分たちの落ち度を隠し通そうとする官僚政治の隠れた部分をあぶり出し、隠されている埋蔵金を明らかにし、税の使い道をガラス張りに
していくとの方針を提示。「税金も年金も、霞が関のインチキは1円たりとも許さない」と力説した。

 第二には、「分権化改革を行っていく」と述べ、地方の裁量で税金を有効に活用することで、中央省庁が担うことでムダ遣いが慣例化されていた部分を削り、その分を別の予算とすることができると説明。地域ニーズ・国民ニーズに適した税の使い方が実現すると解説した。

 菅代表代行は、「そういうことがやれる政権をつくらなければならない。民主党に一度やらせてみてほしい。民主党は頼りない、やはり自民党という人も説得してとりあえず民主党にやらせてみてほしい。今のままでは政治は変わらない」と、街宣車を取り囲んだ1000人を超す群衆に力の限り訴えた。 
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