2008/09/29
国のビジョンのかけらもない野党批判ばかりの所信表明 「ここまできたか」幹事長、怒り表明
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鳩山由紀夫幹事長は29日午後、衆議院本会議終了後に記者団から麻生新首相の所信表明演説の所感を問われ、「日本の総理の所信表明がここまで来てしまったのか、日本人の一人として寂しい思いである」と国会内で表明。全編にわたって民主党批判を展開したことについて「野党の準備をしているのかと思った」と呆れ顔で語った。
「なぜ、野党批判ばかりしなければならないのか。本来この国のビジョンを天高く指し示してほしかったがそのかけらもない」と断じ、全体について「真意に欠けた演説」と一括。改めて政権交代の必要性を強く感じたと述べた。
また、代表質問には時間制約があり、答弁する責務は全くない民主党への質問をあえて繰り返したことについて「あえて連発するいかがわしさ」と不快感をあらわにし、景気対策、後期高齢者医療制度の見直しなど、重要政策に関しては何ら明言することなく、抽象的な発言に終始したもので、政府・与党の明確な方針は示されなかったと指摘した。
麻生首相の演説を受けて補正予算に対する賛否を求める与党側に対し、補正予算の賛否は予算委員会での審議を通じて応えるとの姿勢を鳩山幹事長は強調。「日本経済は全治3年」とのくだりを指し、「このような病の状態に一体誰が追い込んだのか、その反省が全くない」と厳しく非難した。
民主党の代表質問では、小沢代表が所信表明に代わる内容として、民主党が政権をとったら4年間で何を行うか、民主党のマニフェストを国民に公表する形になると説明。首相の所信表明演説と野党の代表質問と、まさに「主客逆転」の内容になるとの見方を示し、鳩山幹事長自身の代表質問については、年金、汚染米、後期高齢者医療制度など国民の不安な問題をしっかり追及していくとした。
鳩山幹事長はまた、所信表明演説で「民主党」に対する質問に終始していたことについて、「民主党への刃を剥き出しにしていた」との見方を示すと同時に、「他の野党を無視した、国会軽視甚だしい内容だった」と怒りを込めた。
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