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2008/10/03
国民のみなさんの命を預かる予算審議 しっかりと議論していく 鳩山幹事長




 鳩山由紀夫幹事長は3日午後、党本部で会見し、「国民のみなさんの命を預かる予算の議論であるだけに、しっかりと審議していくことにつきる」と述べ、予算委員会で議論をつくして行く考えを示した。

 「わが党の要求にそって、来週からは予算委員会で補正予算の審議が6日から始まる」との見通しを鳩山幹事長は語ったうえで、現場でしっかりと議論し、議論が終了したら採決という段取りで、すべて現場の理事の間で結論を出していけばいいとの考えを改めて指摘。「大事なことは国民のみなさんの命を預かる予算の議論であるだけに、審議がしっかりと行われることにつきる」とも語った。

 厚生年金保険料の算定基礎となる標準報酬月額の改ざん問題に関して、社会保険庁が3日、厚生年金の全記録約1億5000万件のうち、標準報酬が5等級以上も引き下げられている記録が約75万件に上り、標準報酬月額の引き下げ処理がされた同日か翌日に厚生年金からの脱退処理も行われていた記録が約15万6000件、半年以上さかのぼって月額が下げられていた記録は約53万3000件だったと発表したことに言及。「いわゆる『消された年金』について舛添厚生労働大臣が6万9000件あったと認めたわけだが、それが氷山の一角だと申し上げてきたが、案の定、氷山の一角であることが発覚した」と述べ、「これだけでも140数万件であり、6万9000件よりもはるかに多くの改ざん疑惑が出てきたということだ」と断じた。

 この問題をめぐって与党が「社会保険庁および厚生労働省の職員を処分する」としている点については「組織的な犯罪である以上、トップに近いところから指示が出ていたのに間違いない」とも分析し、厚生労働省・社会保険庁の幹部が関わっていたことは間違いないとの見方を示し、すべての幹部職員から事情聴取を行い徹底究明していく考えを表明した。「国の責任で被害を受けられたすべての方々を救済を行っていかなければならない」とも語った。

 また、こうした情報開示の重要性が改めて注目されるなか、自民党の国会対策委員会が、民主党から資料要求があった際は事前に自民党側に相談するよう全省庁に求めていた問題についても幹事長は取り上げ、「とんでもないことが行われていた。国民に対する情報隠蔽が、組織的に自民党から行われていたことは大変由々しき問題だ」と批判。国会にとっても報道機関にとっても由々しき問題だと指摘した。
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