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2008/10/12
国民生活を立て直すため民意を問う総選挙を 福島5区・吉田議員、幹事長といわき駅前で




 鳩山由紀夫幹事長は12日、JRいわき駅前で福島県第5区総支部長の吉田泉衆院議員とともに街頭演説を行い、失墜してしまった日本のプライドを取り戻すためにも政権交代を実現しようと聴衆に訴えた。

 吉田議員は自民党内では総裁選直後は解散・総選挙に打って出ようという動きがあったが、中山国土交通大臣の辞任などをはじめとする支持率の伸び悩みにつながる材料が続くなか、総選挙の勝ち目がないとの判断のもとで解散を先送りする流れが強まっていると指摘した。

 「しかし、もう民意を問うべきときに来ている」と強く訴えた吉田議員は、「消えた年金」5000万件にとどまらず、年金記録改ざんによる「消された年金」140万件までも出てきて、国民生活を不安に陥れる問題が続出している現状を問題視。

 このまま自公政権が「ずぶずぶと続いていくことは国家的なエネルギーのロスになる」との見方を示し、暮らしを変えていくためには政権を変えていくことが不可欠だと指摘した。

 同時に安倍、福田首相と2代続いた政権放り投げに言及した吉田議員は、「一番残念なのは総理を支えず辞めさせてしまったことだ」とも述べ、、そこには自民党の組織力の低下を垣間見ることができると分析した。

 吉田議員はまた、金融危機克服のため先進7カ国(G7)に新興国を加えた主要20カ国財務相・中央銀行総裁会議が開かれ、連携し、各国が経済・財政政策を総動員することで合意したと説明。今後は、それぞれの国が具体的な政策に着手することになるが自公政権による金融対策では実効性のあるものは期待できないと断じた。

 続いてマイクを握った鳩山幹事長は、迅速に政治を変えなければならないとの考えに至る象徴的な問題のひとつとして、米国の北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除の問題を取り上げた。

 第一の問題点として、「日本外交の大きな恥であった」と分析たうえで、同盟関係を結んでいるにもかかわらず、指定解除直前まで米国から日本は何ら知らされていなかったと説明。米国追随の姿勢を貫き、日米同盟は磐石といった認識を持っていた日本政府だが、米国の実態は日本軽視に他ならないものであったと指摘した。

 その要因は安倍、福田と日本のトップがめまぐるしく変わるなか、日本の信頼が失墜したことに拠るものだと指摘。「失った政治の信頼を取り戻すには政権交代しかない」と訴えると、賛同の拍手と歓声が沸き起こった。

 第二点目としては、「米国へ依存していれば拉致問題は解決する」としていた認識に誤りがあったと指摘。米国頼みではなく、日本独自の北朝鮮外交のなかでしか、問題解決はあり得ないとの認識を示し、「ブッシュ大統領は任期を前に、彼らは彼らの国益のなかで結論を出してしまった」と、今回の指定解除を幹事長は分析した。

 鳩山幹事長は第三の問題点として、申告されていない施設への立ち入り方法、核兵器の製造・実験、ウラン濃縮、核拡散の情報などについては不明な部分も多く、指定解除がなされてしまったため、「今後は申告のないものは検証できないことになる」と指摘。米国よりはるかに北朝鮮に近い場所に位置する日本の安全は一段と危険な状況に
さらされることになるとの認識を示した。

 そのうえで鳩山幹事長が「こうした状況を変えるためにも、政治を変えようではありませんか」と訴えると、頑張れ!の声があちこちから沸き起こった。
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