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2002/03/15
【参院予算委】高嶋議員、政官癒着の新疑惑を追及


 15日、参議院予算委員会において、民主党の高嶋良充議員が質問に立ち、「政と官の関係のあり方」をめぐる考え方と現状を各大臣に質すとともに、行政改革推進事務局をめぐる人事介入問題、厚労省発注工事をめぐる談合疑惑などを明らかにし、関連省庁の対応を追及した。

 高嶋議員はまず、鈴木宗男議員と外務省との癒着問題の本質について「説明責任を持たない政治家が政策を操る権力の二重構造、官僚が特定の政治家と結びついて特定の人間の利益を図る構造」があることを指摘。その上で、この間明らかになった外務省の一連の問題に関与した省員の処分について質した。

 川口外相は、「調査結果を踏まえ、人事面を含めて適切に処理する」と答弁したが、高嶋議員は「外務省は、小泉首相が拒否すべきだと言った『不適切な意見』を採り入れたのであって、一定の処分は必要だ」と念を押した。

 また、省員の国会議員との会合を自粛することを決めた農水省の措置を挙げ、これを全省に拡大する考えがないかを質問。福田官房長官は、「検討する」とした。

 次に高嶋議員は、自民党有力議員と経済産業省の“ウラ部隊”が公務員制度改革を主導しているという疑惑について追及。経団連から公務員制度等改革推進室に派遣された人物による内部告発文書に基づきながら、行政改革推進事務局の人事が圧力によって差し止められた問題について質した。

 石原行革担当相は「関係者に問い質したがそういう事実はなかった」と答弁したが、中島人事院総裁は、昨年6月に人事院から行革推進事務局への人員派遣が「理由不明のまま」直前に差し止められた事実を認めた。高嶋議員は、「直属の大臣が知らないところでこういうことが起こっている。調査すべきだ」と要求した。

 さらに高嶋議員は、厚労省発注の国立病院関連工事をめぐる談合疑惑についても追及。匿名で寄せられた談合情報に基づいて、四国がんセンター(愛媛県)、東静病院(静岡県)、豊橋東病院(愛知県)、長良病院(岐阜県)などの工事の落札企業を確認し、すべて事前情報通りであることを明らかにした。しかも、これらの談合情報について厚労省の病院部長は知っていたにもかかわらず対応せず、坂口厚労相にも情報が伝えられていなかったことが判明。

 対応を問われた坂口厚労相は、事実確認の上、すでに工事が始まっているものも含めてすべての発注を白紙撤回してやり直す、と表明。福田官房長官も、厚労省に厳正な対処を要請する意向を明らかにした。
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