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2008/11/05
「家族会」の飯塚氏らを迎え、民主党独自の追加制裁案について協議 拉致対策本部




 党拉致問題対策本部(本部長:中井洽衆議院議員)は5日夕、国会内で「家族会」の飯塚繁雄代表、「救う会」西岡力常任副会長、平田隆太郎事務局長、「調査会」荒木和博代表を招いて役員会を開き、北朝鮮を巡る日米協議の状況や、北朝鮮への追加制裁の民主党案について協議。また10月24、25日に韓国で行われた第5回IPCNKR(北朝鮮難民の人権のための国際議員連盟総会)の報告を踏まえて、民主党としての拉致問題への対策を協議した。

 冒頭、渡辺周事務局長の司会の下、中井洽本部長が挨拶に立ち、「米国のテロ支援国家指定解除という一方的な対応で拉致問題が硬直化する中、日本そして民主党として独自の対策を「家族会」をはじめとする皆さんと一緒に考えていきたい」と同会の趣旨を述べた。

 次に石川・外務省大臣官房審議官(アジア大洋州局担当)から、10月28、29日に斎木アジア大洋州局長が訪米し、米国政府関係者並びに米議会補佐官と会い、六者会合、拉致問題を含む日朝関係の現状と米国による北朝鮮の制裁措置の概要について報告を受けたことに関し、説明を聞いた。

 中でも重油100万トン相当の経済・エネルギー支援を、米国が豪州等との間で調整していることに関しては「日本政府としてただ説明を聞くだけではなく、もっと我々の考えを主張し、関係諸国に働き掛けていく必要がある」、「テロ支援国家指定解除という、ブッシュ政権の間違った政策を正すためにも新たな交渉の戦略を練る必要があるのではないか」といった意見が出された。

 続いて、追加制裁について松原仁副本部長が、「日朝の調査委員会より先に、六者協議が開催された場合、日本独自の制裁強化案を考えておく必要がある」として、人、物、金、の3つの観点から、民主党独自の北朝鮮に対する追加制裁案を説明。北朝鮮への渡航、入国、輸出入の禁止、北朝鮮及び関連金融機関への送金停止などを提案した。

 今後は強固な制裁措置と脱北者や難民の人権を守るという両面で検討し、北朝鮮人権法を踏まえながら、法整備に向けて協議していくこととなった。
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