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2000/11/10
遺跡発掘ねつ造事件で質疑=大石尚子衆院議員が衆院文教委で
民主党の大石尚子衆院議員は10日の衆院文教委員会で、東北旧石器文化研究所の藤村前副理事長による遺跡発掘ねつ造事件について取り上げた。大石議員が文化庁に対し、問題の背景をどう分析しているのか尋ねたのに対し、文化庁の伊勢呂次長は「さまざまな事情があると考えられるが、現在調査中」と答えるにとどまった。

 大石議員はまた、文化財保護法で「発掘」は届け出だけで報告の義務がないことを指摘したのに対し、大島文相は「学術の問題だけだと言って過ごすわけにはいかないが、文化財保存行政として冷静な分析、判断をして、何らかのことを考えていかなければならない」と答弁した。

 さらに大石議員は、藤村前副理事長が81年に発掘し、文化庁が遺跡指定をしている宮城県の座散乱木遺跡について、「都道府県に任せるのではなく、文化庁や文部省の仕事として再検証する必要があるのでは」と主張。しかし文化庁は「今のところ学術上の評価は定まっていると考えている」と否定的に答弁した。
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