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2000/11/10
思いやり予算の削減と地位協定の改定を=参院本会議で齋藤勁議員が質問
9月に河野外務大臣が署名した日米特別協定について、民主党・新緑風会の齋藤勁参議院議員が10日の参議院本会議で代表質問に立ち、「思いやり予算」の思い切った見直しと、日米地位協定の改定を主張し、質問した。

 冒頭、齋藤議員は、内閣支持率が10%台におちこんだのに、森首相とその周辺が政権維持のみを目的に「民の声」が聞こえていない「裸の王様」になっていると指摘。また河野外相に対して、アーミテージ氏らアメリカの対日研究家グループの在日米軍についての提言への感想を求めたが、外相は答えなかった。河野外相は北朝鮮へのコメ50万トン支援決定の根拠や、最近の日朝交渉の内容についても具体的回答を避けた。

 続けて齋藤議員は、日米地位協定24条で米軍維持のための経費はそもそも米側負担が原則となっていることを指摘し、「78年の思いやり予算スタート以後、今日2750億円にふくれあがった。今回の交渉で33億円減ったと言うが、在日米軍駐留費総額の0,5パーセントにすぎず、これでは不十分」と批判したが、河野外相は「米側に節約努力を明記させた」と答弁。また、齋藤議員が民主党の地位協定改定案を紹介し、施設・区域使用への日本法令の適用や環境保全、返還時の原状回復義務などをあげ、「なぜ地位協定改定に政府は後ろ向きなのか」と迫ったが、河野外相は「必要な運用の改善をする」と答えるだけだった。

齋藤議員はまた、今年になって米軍厚木基地周辺での夜間離着陸訓練が異常に増え、住民の騒音被害が深刻化していることを上げ、他にもデモフライト問題などがあり、周辺自治体からの要望を尊重せよと主張。河野外相も「努力していく」と応じた。また、米海軍横須賀基地の従業員がじん肺被害にあい地位協定にもとづく損害賠償請求をしていることについて、早期補償を求めたのに対し、虎島防衛庁長官は「米側と協議していく」と答弁した。(記事提供・齋藤事務所)
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