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2008/12/05
【衆院予算委】定額給付金は歴史に残る愚策 国民の声を紹介 笹木議員




 笹木竜三議員は5日の衆議院予算委員会で、定額給付金について麻生首相はじめ関係大臣と議論した。

 笹木議員は、定額給付金が不人気である状況について、責任者の発言が二転三転し、司令塔が存在していないことが一因だという認識を示し、定額減税でなく定額給付金とした説明を求めた。麻生首相は「ずっと同じことを申し上げている」として発言のぶれはないという見解を述べ、所得制限を設けないことについて鳩山総務大臣は「シンプルな形が最も望ましい」とした。

 笹木議員は、所得基準による制限を希望する市町村は住民に対し受給の辞退を呼びかけることができるという制度設計について、面倒なことは地方に押し付ける結果になっていると批判。また、給付金は総理大臣のポケットマネーではなく税金であるとして「消費税と抱き合わせの給付金はいらない。どうせ税金だろう、むだづかいだろうというのが国民の反応だ」と主張。

 さらに、地方の経営者からは、第2次補正予算案も出さずにバラマキだけをやるのでは殺すつもりかという声、自治体の首長からは、自治体の自由に使えるお金にしてほしい、それぞれの人口に応じて自治体に配り、任せてくれという声が出ていると指摘。定額給付金は「歴史に残る愚策、天下の愚策」であるとして、細かい詰めを考えないで表明したのであれば、地方が将来に向けて夢のあることを行えるようなやり方に改めるべきだとした。

 これに対し麻生首相は、定額給付金は今年度限りの緊急の対策であり、地方に対しては別に色々な対策をする考えを示した上、「基本として、大混乱が起きる、天下の愚策、ということにならないよう努力する」と答弁した。

 笹木議員は続いて、所得階級別世帯数の推移や国民健康保険加入者における所得階級別世帯数分布の図を示し、格差について首相らと議論した。民主党が社民党、国民新党と共同提出した国保無保険児童救済法案への対応を問われた舛添厚生労働大臣は、法案の中身を精査して与野党の議論を見た上で判断すると答えた。

 笹木議員は年金問題に関し、厚生年金標準報酬月額の改ざんをした疑いのある記録を政府が優先調査対象としていることを取り上げた。この調査を決めたときに認められていた改ざんは1例だったが、今は140件以上の関与が明らかになったと説明。「調査方法を変えるべき」と主張した。また、ハローワークに失業給付の時期を出してもらい、社会保険事務所の全喪年月日とのずれを調べるには実務的な困難はないと指摘して質したが、舛添厚労相は様々な提案を真摯に検討すると述べるのみだった。
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