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2008/12/12
過去の民意によって現在の民意を縛るのはおかしい 会見で簗瀬参院国対委員長




 簗瀬進参議院国会対策委員長は12日午後、国会内で定例の会見を行い、本日の本会議での採決について所感を語るとともに、国会終盤戦の対応について記者団に語った。

 はじめに簗瀬委員長は、金融機能強化法修正案が賛成多数で衆議院に送り返されたことを報告し、さらに否決されたテロ対策補給支援特措法改正案と合わせて衆議院で再議決中であることについて、「5年前の民意が今でも国会を縛っているのはおかしい。民意が根本的に変わっているにも関わらず、国民を縛り続けている異常さが浮き彫りになった」と疑問を呈し、一刻も早い衆議院解散・総選挙を求めた。

 また昨日11日、参議院社会民主党と小沢代表、輿石参院議員会長とともに会談の場を設け、「麻生内閣は一刻も早く打倒しなければならない」ことと「雇用対策に全力を挙げる」ことで一致した、と報告した。

 その他、「与党がやらないなら、我々が国民に対してメッセージを送る」という意味で、民主党として考えている施策を、昨日11日に議員立法4本として提出したこと、さらに15日午前には、雇用対策関連の労働4法をひとつにまとめた形で、中小企業等の法人税率支援のための法人税法等改正案2法と共に提出する予定であることを報告。「まさに来週こそ民主党の政権担当能力をしっかりと国民にわかっていただける、大変重要な臨時国会クライマックスの週になるだろう」との意気込みを示した。

 与党の税制改正の議論が迷走していることについて所感を問われ、「今朝の新聞の見出しに共通しているのは、(麻生首相は)歴代首相の中では最も指導力を失った総理大臣になりつつあること」と述べ、「内閣と与党はお互い議院内閣制を否定し合っている。これ以上国益を損なっている内閣と与党の存在は歴史上見たことがない。まさに未曾有だ」として、自民党と麻生内閣の存在自体が巨大な政治空白を生んでいるとの認識を改めて示した。
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