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2008/12/13
厳しい環境下にある方々へのセーフティネットの構築が政治の使命 柿沼・群馬3区総支部長、幹事長




 鳩山由紀夫幹事長は13日夕、群馬県太田市内で柿沼正明・群馬県第3区総支部長とともに街頭演説会で演説。会場に200人を超える聴衆が集結し、熱気あふれる中、「国民の未来のためにチェンジを」と政権交代の必要性を訴えた。

 柿沼総支部長は聴衆に感謝の意を述べると、日頃の活動において耳にしたという「職を失った」、「経営が大変だ」など痛切な声を紹介。日本の有名実力企業の多くで派遣労働者の雇い止めが起こるなど深刻の一途を辿る雇用情勢、為替レートが1ドル88円という事態に言及し、「これまでの不景気と違う大変な状況である」との危機感を示した。

 バブル崩壊後、当時は銀行員としてその後始末に携わってきたという柿沼総支部長は、回復できた理由について「それは自動車、電気製品など海外に輸出ができたから」と指摘。それに比べ、世界同時不況に陥り、米国もヨーロッパも元気を失った現在は、「自立回復できない状況である」と分析。「今こそ政治はふんどしを締め直し真剣にやらなければならない」として、今こそ政治の責任を果たすべきと強い決意を表明した。

 そのうえで、政治が機能不全陥っていると指摘し、「右肩上がりの時代は終わった。成長と人口の増大を前提とする政治・経済の仕組みは通用しなくなっている」との見解を明示。政治・経済の仕組みを作り直すため、政権交代が必要だと強調した。

 柿沼総支部長からマイクを受け継いだ鳩山幹事長はまず、寒い中熱心に聞き入る聴衆に対し、「皆さんの熱気をもらって燃え上がっている。こんな感激することはない」と喜びとお礼の言葉を述べた。

 続けて、「なぜ、官僚任せの政治、自らの私腹を肥やし権力争いに享受する人間ばかりが出る政治になってしまったのか」と問いかけ、自民党の責任はもとより野党にも責任があると指摘。自らが自民党を離れ民主党を立ち上げた理由は、政権交代可能な力をもった野党を作り上げなければこの国が滅びるとの使命感からだったと明かした。

 前例に倣った政策づくりに終始する官僚任せの政治では、100年に1度と言われる未曾有の金融・経済危機には対応できないとして、「このままでは滅びてしまう。滅びる前に日本を救い出そうではないか、力を貸してほしい」と呼びかけると、賛同の拍手が沸き起こった。

 このような危機的状況だからこそ、「柿沼総支部長の銀行員としてのノウハウを政治の場で活かさなければいけない。官僚任せでなく政治家が政策をつくるため、金融に精通している人物が政治のリーダーシップをとらなければならない」と主張した。

 鳩山幹事長は、政治は本当に厳しい環境にある方々に光を当てることが重要であり、社会のセーフティネットを構築し支援を差し延べるべきだとの考えを表明。これまで保守基盤が強かった群馬を変えることが日本を変えることに繋がると理解を求めたうえ、「海の向こうで実現させたように未来のため、正しい政策を皆さんと作り上げるためにチェンジを実現させよう」と呼びかけると再び拍手喝さい、政権交代を求める聴衆の思いを受け止めた。
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