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2002/03/26
【参院予算委】江田議員、政府のBSE対策の不徹底を批判


 26日、参議院予算委員会のBSE問題集中審議で、民主党の江田五月議員が質問に立ち、BSE感染源究明の遅れ、牛肉の安全確保の不徹底などをめぐって、政府の畜産行政の歪みを追及した。

 江田議員は冒頭、いまだにBSEの感染源が特定できずにいることについて追及。まず、3頭の感染牛が共通に与えられていた動物性油脂を摂取していた牛がどのくらいいるかを質した。武部農水相は「推定3万頭」としたものの、その検査については「大部分は出荷される時に検査されることになる」などと悠長な回答。また、24カ月齢以上の死亡牛に対する検査についても、「全頭検査に近い形にしていく」としたものの、いつまでに検査体制をとるのかについては答えられなかった。江田議員は「なぜいつまでもできないのか」と厳しく批判した。

 また、小泉首相が“全頭検査をやったから牛肉は安全”などと発言したと伝えられていることについて、「間違っている」と指摘。再度首相の認識を確認した。首相が、相変わらず「検査によって安全な牛肉しか市場に出回らなくなった」などと述べたため、江田議員は「24カ月齢以下の牛はプリオンが蓄積していても検査ではわからない。全頭検査は必要だが、それで安全が確保できたとは論理的に言えない。国民にあいまいな認識を伝えるべきでない」とたしなめた。

 さらに江田議員は、BSE調査検討委員会の中間報告が肉骨粉について「近代畜産の陥穽」と述べていることを紹介しながら、「草食動物に共食いをさせてリサイクルするなどという考え方はいいのか。これはセンスの問題だ」として、BSEの背景にある畜産思想の是非について首相に質した。首相は、「(BSE問題は)食物こそ人間の基本であること、また自然を大事にすべきことを教えている」などと述べ、江田議員に共感を示した。

 自民党農水族議員のBSE行政への関与をめぐっては、鈴木宗男、松岡利勝、江藤隆美の3議員の名前を挙げ、実態を調べて報告するよう農水省に求めた。
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