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2008/12/20
平成20年度第2次補正予算について(コメント)
民主党政策調査会長
直嶋 正行

○政府は本日、経済対策の裏付けとなる第2次補正予算を決定した。10月30日の麻生総理の発表以来、既に2カ月も経過し、この間、わが国経済は急速なスピードで悪化した。特に雇用を巡る環境は極めて厳しく、連日のように非正規雇用者を中心に多くの国民が職を失い、時には住居さえも失っている。麻生総理は、このような人々を寒空の下に放置しながら、自らは飲み歩いていた。支持率の急落は当然の結果である。

○目的も効果も全く不明な定額給付金に、2兆円もの税金を使うことは「税金のムダづかい」に他ならない。所得制限を自治体に丸投げしたことで政策目的は一層不明になり、GDP比0.4%の税金を投入して同0.1%の経済効果(内閣府試算)しかない天下の愚策である。麻生総理は「定額給付金」を受給する高所得者を「さもしい」と言ったが、国民に現金をばらまいて選挙に勝とうとする麻生総理や与党こそ、最もさもしいのではないか。

○本補正予算及び来年度予算の財源は、政府与党がこれまで「無い」としてきた埋蔵金に大きく依存している。あたかも、政権交代前にあるものは全て使ってしまえと言う「焦土作戦」に出ているかのようである。税金や社会保険料などを財源とする「埋蔵金」を、効果のない政策や与党の選挙対策に充てることは、決して許されない。

○民主党が国会に提出した経済対策関係法案に対する与党の協力は得られていないが、経済対策の重要性から、民主党は政府提案であっても真に必要な政策に協力する用意はある。しかし、「定額給付金」には断固反対である。一刻も早い経済対策の実施を政府与党が望むのであれば、関連する予算、法案の国会提出のあり方について、真剣に検討すべきである。

○予算編成の過程を通じて、麻生総理の指導力の欠如が明らかとなった。総理は、与党はおろか、国民にまで矜恃を求めているが、自らが矜恃を持つなら、総理の座にしがみつくのでなく、堂々と国民の審判を受けるべきである。

以上
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