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2009/01/06
首相には国民の声が届いていない。雇用問題の深刻さがわかっていない 衆院本会議後に幹事長




 鳩山由紀夫幹事長は6日午後、本会議終了後に国会内で記者団の質問に答えた。

 まず、代表質問の印象について、「麻生首相には国民の声が届いていない。雇用問題がどこまで深刻であるかわかっていない」と述べ、麻生首相が2008年度の第2次補正予算案及び2009年度予算案の早期成立こそが景気対策だと勘違いしていると指摘。間違った政策を成立させても景気、雇用情勢が良くなるわけではないとの認識を示し、もっと柔軟に間違ったところは訂正する度量をもってほしいと求めた。

 特に、第2次補正予算案に盛り込まれた2兆円規模の定額給付金については、「本当に苦しんでいる人のために貴重な税金を使ってほしいというのが国民の総意である」として、その思いと逆行する、国民の気持ちをまるでわかっていない麻生内閣のもとでは「通常国会がすっきり進むとは思えない」と述べ、さらに対決姿勢を強める考えを明かした。

 また、定額給付金をめぐり自民党の細田幹事長が同日の政府・与党連絡会議で「景気対策なので、国会議員も辞退せずにもらって使うべきだ」と提唱し、これまで「辞退することが高額所得者の矜持だ」としてきた首相見解と異なることについてふれ、「定額給付金は間違った政策」と強調した。同時に、「政府・与党は一体となり考えを統一してほしい。整合性をとらないと国民が戸惑う」とバラバラ感が改めて浮き彫りになった政府・与党の見解不一致を批判した。

 渡辺元行革担当大臣が昨日5日、解散・総選挙の早期実施や定額給付金の撤回を麻生首相に求める文書を提出、要求が通らない場合は離党する意向を伝えたことについては、「国民の思いを理解した勇気ある行動である」と評価。離党の賛否ではなく、国民の皆さんの思いを代議士として受け止め、政治に反映させていく姿勢に共感するとして、「民主党の方針に沿ったものであり、第2、第3の、しっかりとした行動力ある覚悟を決めた政治家が自民党の中に現れることを期待する」と述べるとともに、協力関係の構築も視野に入れる考えを明かした。

 さらに、鳩山幹事長の坂本政務官の解任要求に対し、麻生首相が、不適切な発言であると認めながら、罷免はしないと回答したことについて、「発言自体を本音では認めているのではないか、麻生内閣の本音が垣間見られる」と指摘。発言によって傷つき、憤る人々がいるとして、謝罪し、撤回すれば済む問題ではないと断じた。

 これに関連し、鳩山幹事長の罷免要求発言を受け、今後各党の国会対策で協議、野党揃って行動できるよう協力していくとした。
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