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2009/01/20
農林漁業及び農山漁村の再生のための改革に関する法律案 衆院へ提出


 民主党は20日午前、衆議院に「農林漁業及び農山漁村の再生のための改革に関する法律案」(略称:農山漁村再生法案)を提出した。法案提出は筒井信隆『次の内閣』ネクスト農林水産大臣はじめ、ネクスト農林水産副大臣の高橋千秋参院議員、山田正彦、細野豪志各衆院議員が行った。

 同法案では(1)食料自給率の向上(10年後50%、20年後60%)と農林漁業・農山漁村の多面的機能の発揮のため、所得補償制度・直接支払制度の導入、(2)食の安全・消費者の安心の確保、(3)六次産業化(農林漁業及び関係事業の有機的な連携による地域社会全体の総合的な産業化)の促進――を目指す。

 (1)の食料自給率の向上(10年後50%、20年後60%)と農林漁業・農山漁村の多面的機能の発揮に向けては、米、麦、大豆等の主要農産物及び牛肉、牛乳、乳製品等の主要畜産物を対象に所得補償制度を導入、生産に要する経費と販売価格の差額補てんを基本とすること。水産資源の適切な保存・管理に資する操業を行う漁業者に対する所得補償制度を導入し、生産に要する経費と漁業収入の差額補てんを基本とすること。適切な森林管理を行う者に対する直接支払を導入、管理に必要な経費相当額を交付することとしている。

 (2)の食の安全・消費者の安心の確保に向けては、食品安全行政を一元化すること、基礎的なトレーサビリティ・システムやGAP(農業生産工程管理手法)やHACCP(危険分析重要管理点手法)を施行後5年をメドに義務化すること、加工食品の原料現地産・遺伝子組替え食品等についての表示義務を拡大することとした。

 (3)の六次産業化の促進の実現に向けては、農山漁村におけるバイオマス産業の振興、教育・医療・介護の場としての農山漁村の活用の支援、農協等の改革(事業の統一的・一体的な運営、事業運営の透明化、政治的中立の確保、新たな農協等の設立の円滑化)、農山漁村における六次産業化の支援等が盛り込まれている。
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PDF 農山漁村再生法案
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