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2009/01/20
鉢呂ネクスト外務大臣ら、駐日イスラエル大使とガザ情勢について意見交換
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鉢呂吉雄『次の内閣』ネクスト外務大臣は20日午後、国会内でニシム・ベンシトリット・駐日イスラエル大使とガザ情勢について意見交換。武正公一ネクスト外務副大臣、山口壯ネクスト防衛副大臣、一川保夫同副大臣、近藤昭一衆議院議員、榛葉賀津也参議院議員も同席した。
鉢呂ネクスト外相は冒頭、それぞれが外交防衛部門の役員であることを紹介し、「今年中には政権を取りたいと思っている」と述べたうえで、意見交換に入った。
きびしい戦火が25日も続いた現状について、「ガザ地区における戦闘行為は民主党としても非常に憂いており、遺憾に思っている。事態の推移を憂慮して見ていた」と鉢呂ネクスト外相は懸念を表明。日本政府に対して民主党は、一日も早い停戦に向けた働きかけを行うよう強く要請していたことも明かした。
そのうえで鉢呂ネクスト外相は、停戦宣言を行い、イスラエル軍が撤退を開始したという報道に接し、若干安堵しているとの見解を表明。「恒久的な停戦になっていくよう、大使も本国政府に対して、強力に日本の民主党の考えも伝えていただきたい」と強い口調で要請。同時に、戦火による死者は1300人を超え、負傷者は5000人を超えるといった報道情報を受け、「大変遺憾であり、身が引き裂かれるような思いである」と述べた。
また、8月にポーランドを訪問した際、ユダヤ人虐殺が行われた強制収容所を視察し、見学するイスラエル高校生たちとの出会いがあったことを紹介し、「戦争は絶対良くない。市民のみなさんが多く死傷するのは本当に良くないと思った。ぜひ今回の場合も、再び戦火にならないように大使からも本国に強く要請していただきたい」と重ねて語った。
大使は「必ず、本国政府に伝えたい」と確約したうえで、ホロコーストについてふれた鉢呂ネクスト外相に謝意を示したうえで、第2次世界大戦末期、ユダヤ人であるというだけの理由で600万人が殺害されたことを改めて明らかにした。
そのうえで大使はイスラエルについて、「イスラエルはとても小さな国で、そのなかでユダヤ人の人口は500万人、その5分の1に当たる100万人がハマスからのロケット弾攻撃の脅威にさらされている状況が毎日続いている」とした。同時に「メディアはこの3週間のガザ紛争にばかり注目しているが、私としては8年間、100万人のイスラエル市民がロケット弾の脅威にさらされてきたということの方に注目してほしい」とも語った。
さらに大使は、ユダヤ人500万人は、5億人のアラブ人・イスラム教徒に囲まれた状態で存在し、なかでもイラン、シリア、ヒズボラ、ハマスといった勢力は「イスラエルがなくなってしまえばいい、破壊したい、破滅させたいと考えている」と説明。合わせて、イランはヒズボラやハマスに武器を密輸し、北朝鮮はシリアに対して核技術の移転を行っているという情報をもっているとも述べ、「こうした脅威に対処するというのは、国際社会にとっては共通の課題ではないか」とした。「イランが核兵器を手に入れて、ヒズボラ、ハマスといった勢力を通じて、イスラエルに対する攻撃を行う。こうした状況を黙って見過ごすような余裕はないのが現状である」とも述べた。
大使はまた、「ガザの紛争で多くの犠牲者が出たことを十分に承知している。しかしながら、それはハマスの責任でもあるということも言いたい」と指摘し、一般市民の移動をハマスが制限し、一般市民を人間の盾として利用しているために、人的被害が広がるという状況にもなっているとも指摘。「われわれはパレスチナ人、たった一人であろうと殺したくない。しかしながら、ハマスがわれわれにこのような作戦を取らざるを得ない状況にわれわれを追い込んだということを、ハマスを許すことはできない」と語った。
今回、一方的な停戦を宣言し、現在、イスラエル軍は撤退を始めていることも改めて説明した大使は、「これは2回目の撤退であることを理解してほしい」とも表明。2005年にイスラエル軍はガザから全面撤退を行い、それによってガザ地区をパレスチナ人の手に戻したとした。
大使は「私どもの人口は東京の半分以下、この小さな国が、周りの人々と平和に生きていきたいと絶えず考えている。ハマスに要求するのはたったふたつだけ」として、(1)われわれのところにミサイルを撃ち込まないでほしい、(2)イラン、シリアを通してミサイルなどの武器を密輸しないでほしいということだと述べ、「この二つの要求は過大な要求だとは思っていない。私どもも、パレスチナ人も、両方がこの地域で平和に暮らしたいと思っていることは確実だ」と語った。
大使はまた、国際社会の援助があれば、ハマスがロケットを飛ばすこと、イランや北朝鮮がハマスの勢力を援助することを止めることができるとの認識も示し、同時に日本政府に対しては、アラブの穏健派諸国に呼びかけ、穏健派とともにイスラエルと協力して、パレスチナ国家を樹立するように協力するよう働きかけてほしいとの考えを示した。
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